BATIK トライアル vol.11 公演情報 BATIK トライアル vol.11」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
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  • 満足度★★

    自作自演
    BATIKのメンバーの内の5人が自分で振付した15分程度の小品を踊る企画で、BATIKの本公演の完成度には及ばないものの、メンバーそれぞれの方向性の違いを見ることができて興味深かったです。

    『かげ』(伊佐千明)
    自分と電球や鏡によって現れるもう一人の自分の対話を描いたデュオ作品で、すっきりとした分かりやすい構成でした。前半の動きと対比は美しかったのですが、中盤にあった鏡像のように同じ動きをするところはありきたりに感じました。

    『タイトロープ』(大江麻美子)
    鬱屈した感情を少しユーモラスな動きも取り入れて表現していました。こういうタイプの作品では、もっと張り詰めた空気感があった方が良いと思いました。

    『コンダクター』(西田弥生)
    クラシックの名曲に乗せて、ドラァグクイーン的なコミカルなパフォーマンスが展開される作品でした。動きのヴォキャブラリーが豊富で飽きさせなかったのですが、そのことによってまとまりのがなくなっていたのが残念でした。

    『リピート病』(植木美奈子)
    暴走するようにのたうち回る冒頭のシーンが印象的でしたが、あとに続くシーンが単調に感じました。異常なフォルムが気持悪く、かつ美しかったです。

    『三叉路』(寺西理恵)
    ガーリーで爽やかな雰囲気が素敵な作品でした。最後のシーンで客に目を閉じるように呼び掛け、少し経って目を開けたときに目に入る光景にインパクトがなくて少々拍子抜けしました。床に描いた絵が全然見えなかったので、ちゃんと客席から見えるかチェックしておいて欲しかったです。

    どの作品も身体をコントロールが利かない状態まで持って行き、息を切らす姿をさらけ出す場面があり、BATIKらしいなと思いました。もっとBATIKの作風とはかけ離れた、ぶっ飛んだ作品も観てみたく思いました。
    冒頭に主宰の黒田育世さんが言っていたように、正直未熟な点も多かったですが、習作を一般客に発表するのはダンサーにとって意義があり、客としても創作過程が 垣間見れて、良い試みだと思いました。

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