テオリ 公演情報 テオリ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
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  • 満足度★★

    色々な役を演るということ
    全くテイストの異なる3つの話。それぞれ台本の完成度が高く、面白い内容でした。
    あとはそれを演じる役者さん達ですが、皆さんよく頑張っておられます。ただ、やや無理があるかなという印象を受けた役柄もあり、全体としてのバランスを崩している所があるように思えます。
    オムニバスのため一人で複数の役を演じるわけですが、ある役では絶品だったのに、もう一つの役では微妙であったりと、なかなか難しいものだと感じました。

    ネタバレBOX

    第一話 『嗚呼、七日市高校定時制チアリーディング部』は、定時制ということもあり色々な年齢層の人物が登場するわけですが、最初その設定が飲み込めず、一体どんな人達なのかが理解しずらかったです。話が進むにつれて少しづつ語られるのですが、そうなると今度は設定上の人物像と目の前に居る人物の印象に違和感が出たりと、やや混乱しました。さすがに富村役を女性が演るのは厳しいかと。付け髭で風貌をおじさんにするのではなく、別の方法があったのではないでしょうか。
    端々にギャグが散りばめられてあるのですが、間とかタイミングの問題なのか、残念ながら笑いにはつながりませんでした。

    第二話 『鋏』は、完全に長女役の絶妙な演技で世界を構築しています。
    ただ、次女以降と歳が離れすぎという印象を受け、最初は姉妹ではなく親子かと思ってしまいました。

    第三話 『テオリ』 は、一般には理解しがたい昔風の劇団のステレオタイプを大真面目にやってしまうというところがこの話の肝ですね。大真面目にやるからこそ人の心は動く。あとは、レイナが実は四万十川イズムを受け継ぐ者だったということを、もっと意外性を持って見せられれば良かったです。

    全体を通して、役者さんの動きにキレが不足していた所があったり、間を取って欲しいところでそのまま進んでしまったりと、少し直せば随分良く変わるのにと思った所が散見され、惜しかったです。

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