母アンナの子連れ従軍記 公演情報 母アンナの子連れ従軍記」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★★

    どうしてももう一度観たくて
    再観劇、それでも私は生きていく。今この芝居をやる意味。

  • 満足度★★★★★

    ブレヒトなんですね
    演出がいい。島田耀蔵のアラバマソング、すごくいい!ブレヒトだねー。

  • 満足度★★★★★

    それでも私は生きていく
    ある観劇記を読んで、どうしても観ておきたくなった舞台。
    当日券で観に行く。

    『肝っ玉おっ母とその子どもたち』という訳が定着しているブレヒトの作品。
    サラダボールは最近出た新訳で、『母アンナの子連れ従軍記』(光文社古典新訳文庫)を使っている。
    「肝っ玉おっ母」から「母アンナ」への変化は意外と大きい。
    個人的なイメージだが、
    「肝っ玉おっ母」からは生命力の強い鬼ババア、
    対して「母アンナ」からは、一人の母を、女性を連想させられる。

    この公演には確実に、「母アンナ」がしっくりくる。

    力強さと美しさを併せ持つ、長野海の演ずる、女盛りの母アンナが、ドイツ三十年戦争の中で幌車を引きながら、それぞれ父親の違う息子二人、娘一人と共に商売を続ける物語。

    新教軍・旧教軍の戦火に呑まれ、息子を失い、娘を失いながらも幌車を引き続ける母アンナ。
    その力強さ、美しさ、そして、愚かさ。
    ブレヒトの描き出した母アンナは、時に身を守るため、息子を他人よばわりし、その亡骸を見ても涙を流さない。
    その愚かさ。その愛の深さ。
    完全に同情出来る訳ではない。
    かといって、誰も彼女を責める事も出来ない。
    ただそこには、事実がある。

    ブレヒトの芝居は感情移入を拒絶する、なんて言葉をよく耳にする。

    息子を失い、娘を失い、それでも生きるため、幌車を引き続ける一人の女がいる。

    この事実が、空気感が、とても良く出ていた芝居だった。

    ネタバレBOX

    衣裳も装置も、無理に時代感を出す事は狙っておらず、時には吉野家の制服までもが登場する。
    ケンタッキーのチキンが出たかと思えば、カップラーメンをすする者がいる。
    しかし、物がすりかわっただけで、本質は何も変わっていない。
    時にレディガガの曲が流れたりもするが、空気は一層引き締まる。
    一歩間違えれば壮絶に、痛々しく破綻してしまいそうな要素を、実にうまく、効果的に使っていて、めちゃめちゃセンスがいい。

    演技も、いかにも「古典」って感じの仰々しさ、暑苦しさが微塵もない。
    簡素で、日常的な演技の方向性が、劇自体のダイナミックさを強調している。

    スクリーンの使い方も嫌味がない。効果的。

    観てると、生命の力強さが、躍動が、ビリビリとくる。
    生きていく事への執着が。
    とりわけ、母アンナ、長女カトリン(レシャード真す美)、娼婦イヴェット(ほりゆり)という、三人の女の力強さが。
    男は結構、しょうもないやつが多い。
    女が、生きるという言葉を体現している。

    金持ってそうな男を巧みに利用するイヴェット、
    戦争の恐怖で、幼い頃から口がきけないながらも、ここぞの時に底抜けの勇気を発揮するカトリン(カトリンが鐘鳴らすシーンが、まじに、絶品だった。台詞っぽい台詞の無い役だが、鮮烈に印象に残る。)、
    そしてなにより、生きるため幌車を引き続けるアンナ。

    ラスト、アンナの姿には、ふりかかる運命の火の粉に身を焼かれながらも、なお前に進み続ける、生きていく、気迫が満ち満ちていた。

    演出家が、稽古に入る前に考えたという作品のキャッチコピー。

    「それでも私は生きていく」

    まさに、この一言が塊となってぶつかってくる。
  • 満足度★★★★

    やっぱり生きていかなくちゃ
    コスプレまがいの衣装とポップでシュールな演出に楽しませてもらいましたが、テーマは重い。どんな状況になろうとも、人間やっぱり生きていかなくちゃ。

  • 満足度★★★★

    そして誰も居なくなった
    信仰戦争に巻き込まれた人々がこの戦乱の時代を生き延びていくためにどんな風に生きたか、どんなことを強いられ、どのような知恵をもたなければ生きられなかったかを、戦争に生きる庶民の姿をとおしてブレヒトの時代精神が持つ希求の貴さを問いながら訴えた物語。なのだけれど、本の筋を知らない方は今回の描写で理解できるかどうか・・?
    しかし、長野海の衣装にはぶっ飛んだ。まるでゲームの世界感!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    まず、それなりのお年頃のはずの母アンナ役の長野だが、どこからどーみたって、それなりのお年頃には見えないキャラクターだ。はれ?!ファイナルファンタジーかいな?なんてキャラ!しかもだよ、長野のパイオツが意外にデカイこともワタクシの二本の触角が反応!笑

    でもって三人の子供達が長野よりも年長さんなのにも笑う。つまり序盤からキャストの登場の仕方がパロディなのだ。傭兵係はセーラー服で登場するし、吉野家の制服やらLAWZONの制服、雄鶏の代わりに既に調理済みのケンタッキーチキンが登場するあたり、カーネルおじさんもびっくりなのである。

    その上、カップラーメンは出てくるは、ピッザ屋は出てくるはで、コメディ化した滑稽な描写も含まれ、ワタクシの脳はゲーム感覚に。もしかして・・キューティーハニーのように終盤にかけて服が破れるってこともありえるんじゃなかろうか?(^0^)なんつって喜びも束の間、現実はそんな甘い汁も吸わせない!と気付くのであった。

    ブレヒトの戯曲をこんな風にしてしまうエンゲキを始めて観ました。
  • 満足度★★★★

    でも、生きる
    すげーポップ。学生時代から本当に歴史とかダメだったから、当時の時代背景とか全くわからないんだけど。不勉強だから、ブレヒトとか読んだ事も見た事もなかったけど。でも、楽しかったです。

    ネタバレBOX

    レディガガやKARAの音楽の中で描かれるのは、戦況をとにかく生き抜く母親の姿。そこには何が正しいとか間違ってるとか、意味があるとかないとかではなく、ただその日その日を生き抜く姿で。その力強さは人間の本性はやっぱり単純でいいんだなって思わせる。世俗や階級に囚われすぎず、単純に自分らしく生きる事の大事だなって。勿論、今の情勢の地震からの復興にもどうしても重ねて見てしまうけど。原作の言葉の魅力を信じながら、でもあくまで演出は現代的に、わかりやすく演出されてて飽きなかったです。
  • 満足度★★★★

    オープニングがいい。
    レディ・ガガのPVを見てるようなオープニング、素敵!母ちゃんって感じはなかったけどアンナに母の強さを見た!こんな作風もあり。

  • 満足度★★★★

    牛飼い斬新!
    全体の流れを知って観ていましたが、筋を知らない人はどうなんだろう。

    ネタバレBOX

    おっかあは一応新教徒の立場をとっているようですが、商売ができれば別にどちらでもいいことだし、私にとってもどちらでも良いことですが、俳優たちが新教徒軍と旧教徒軍の両方を演じたりすることもあってか、現代風な制服を着ていることもあってか、どちらがどちらかごちゃごちゃになってしまいました。

    それにしても、色っぽいおっかあでした!
  • この時期に上演されていることの意味
    レディー・ガガ、相川七瀬、Kara、甲斐バンド、トム・ウェイツ。
    吉野家、ローソン、ピザハット。ゴスロリ、看護士、バーテンダー、
    セーラー服、詰め襟。
    話に現代性を持たせる演出なのだろうか?
    1630年のクルマ引き度胸の商売母さんも、現代のダンサーも、
    身を切るほど辛いことがあっても、
    それでも前に向かって進み、生きていく――。

    いま、この作品から得られるのは、
    勇気なのか、憤怒なのか、絶望なのか?
    なんとも言えない。






  • 満足度★★★★

    戦争と災害
    今の時期に上演する意味を感じた。微妙なめぐり合わせと思うが、
    現在の気持ちや精神状態もあり、台詞が放射線の如く自らの身体を
    貫いてました。
    母の生への執念、時代への怒りが母としての強さにもなり愚かさにも。
    見応えありました。

  • 満足度★★★★

    ズシリとくるようでもあり、現実を前にただの絵空事のようでもあり
    S・キューブリックの『バリー・リンドン』さながらに、
    モニターに映し出された字幕で、これから起こるでき事を
    あらかじめ知らせた上で、ストーリーが展開される。
    話の筋でなく、演者の身体的表現、音楽、セットなどが
    この作品に生命を与えるのだという、演出家の矜恃を感じさせられる。
    なにが起きても、アンナは悲嘆に暮れることはないが、
    この演出が得策なのか、そうでないのか。
    レディー・ガガがいまでも耳から離れない。

  • 満足度★★★★

    力量が問われる作品!
    これは観る側の力量も問われる作品だと思った。
    戦争の中、生きていくということを、歌やダンスを交えて力強く表現していた。
    舞台美術で使われた3棺が印象的であった。
    まだまだ私の力量が足りず、理解できていない面もあると思うが、
    また観たいと思える作品でした。
    役者の皆さん、個性的でとても良かったです。
    特にアンナを演じた長野海さん、素晴らしかったです。名前覚えました。

  • 満足度★★★★

    母娘でみました
    主役の母 セリフがとてもききとりやすかったです。娘はダンスをやっているので、振り付けを覚えてしまいました。ガガとカラの曲だったそうですね。教えてもらいました。

  • 満足度★★★★

    なかなか
    キッチュでかっこいいシニカルな舞台でありました。
    それでも私は生きていく。ってキャッチが今にいいかも。

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