An act theater 公演情報 An act theater」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    小編三篇
    不思議で何かいい話、不条理的な話、ちょっと切ない話。

    ネタバレBOX

    でも今一つ心に響いて来ませんでした。

    夫のオタクっぽいところが嫌になって別れる夫婦、入居したときに見た月と同じ三日月が出ているからと言って、「そちらでも見えるかい」ってな電話で心変わりするかいな!

    会話をしようとすることはいいことかもしれませんが、もう遅いわ!そして根はもっと深いところにあるんだぞ!って思ってしまいました。

    ところで、ワードで作ったようなパンフレットが全くなく、ちょっと残念でした。
  • 満足度★★★★

    楽しめました
    確かに珠玉の短編3本立て。あの世の手前で思い残したことを告げるファンタジーな1本目、空き地でのマイホームごっこのコミカルでシュールな2本目、別れた夫婦の引越しのちょっと切ない3本目。どれもテイストが違っていて、みな面白い。しかもトータルで1時間ちょっと。気持ちよく観劇させていただきました。満足です。

  • 満足度★★★★★

    切なくて可笑しい
    珠玉の一幕劇3作。
    鄭さん以外は初めて観る作家でした。
    どれも魅力的な作品で、作品と俳優を慈しむような、主宰の西村長子さんの丁寧な演出が光り、若い俳優たちの伸び伸びした演技にも好感がもて、楽しいひとときでした。
    劇団としても歴史が浅く、これから観客と共に育っていくことでしょう。
    今回も公演期間が短かったのが残念でしたが(それでも土曜日夜の公演が追加されたようですが)、これから地道にじわじわとファンを増やしていってほしいと思います。

    ネタバレBOX

    小川未玲 作:『キニサクハナノナ』(フライヤーは「ハナノハ」となっていましたがミスプリ?公演情報欄表記に従いました)

    クワシマという青年(佐野マコト)がソノヨ(久道ゆき)の傍でタマコ(横田裕美)という女性を待っている。ソノヨはあの世へ人間を送る番人のような存在だが、閻魔のように怖くなく、天使のようにみめうるわしい。タマコは90歳を過ぎた老女だが若く美しい姿でソノヨのところにやってくる。若き日お見合いをしたクワシマに断られた過去をもつ。クワシマが断った真相は召集令状が来たため。クワシマは戦地から生きて帰らなかった。見合いのとき、タマコに教えた卯の花をウツギの花と間違って教えたことを気にして詫びたいと思っているクワシマは戦地で書いた手紙を渡す。戦後、幸せな結婚をしたタマコだが自分を守ろうとしてくれたクワシマのことを大切に思い続けている。
    再会もつかのま、クワシマはあの世へ行き、タマコはソノヨに「まだ早い」と言われ再び現世に帰って行く。

    鄭義信 作:『空き地にて』

    銭湯の帰り、若い男女、シンジ(いいづか康彦)とサトミ(石坂みゆき)が空き地で架空のマイホームを想定して部屋のレイアウトを考えていると、「ベッドを共にの会」会長を自称するササキ(佐野マコト)という男がやってきて話をかき回し、サトミと組んでシンジを「トイレ居候」と呼び、ないがしろにする。やがてサトミとササキは意気投合して別の空き地に去ってしまう。

    品川浩幸 作:『三日月ビュー』

    7年目に離婚による引越しを決めた夫婦。妻のリツコ(横田裕美)は夫(櫻井雄一郎)の「限定モデルおたく」ぶりが離婚の原因だと配送業者に話す。夫婦は互いに持ち物の分配を決めたが、口が達者な九官鳥(声・久道ゆき)の所有をめぐって言い争いになる。実は夫に子だねがなく、リツコは妊娠しているのだと夫は配送業者に言う。何か役に立ちたいと申し出る配送業者(いいづか康彦)に「夫婦にしかわからないことがある」と夫は断る。時間はもう戻ってこないと知りつつ、夫は窓から三日月を眺め、妻を恋しく思う。

    タマコとリツコ、まったく違うタイプの女性を演じた横田裕美が印象に残る。
    美しく澄んだ声の古風な戦前の女性と、勝気な現代の主婦を鮮やかに演じ分けた。演技が情感豊かで堂々として素質を感じさせる。

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