起て、飢えたる者よ 公演情報 起て、飢えたる者よ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
21-33件 / 33件中
  • 満足度★★★★

    その時代に生きていた
    別段共感はしませんが、その時代にそのようにして生きていたと感じる事が出来る舞台でした。
    よい舞台でした。

    ネタバレBOX

    暗い照明がその時代やその者達の心情を表しているようでよかったですね。
    (ただ少し暗すぎるかなという気持ちも少しありますが)
  • 満足度★★★★★

    体験するものだ
    今、観なきゃいけない芝居。
    芝居は観るものではなく、
    体験するものだという当たり前の事実を、
    痛感させる。

    何故?
    今?
    澁谷で?
    ルデコで?

    自己批判できる人なら、
    観に行って間違いなしだよ。

    日本人なら、
    現代人なら、
    涙があふれてどうしようもない。

  • 満足度★★★★★

    すっごい、迫力!
    危機迫る空間と、迫真の演技に、圧倒され、引き込まれました。物語には、緊張しっぱなしでした。単純な私は、なんだか全身、軽く、筋肉痛???

    ネタバレBOX

    舞台を囲むような、コの字に座席が有り、目の前の役者さんの動きが、迫力でした。いつもだったら、場面によって、見えなかったりすると、物足りないのだが、今回は、役者さんが見えなくても、空気感が、ビンビン伝わるので、満足しました。

    あの時代は、知らない私だが、、、『革命』という同じ夢の仲間であるから、理解しあえる事、許せない事、だけど、日本を未来を真剣に、見つめてる姿には、いろいろ考えさせられた。

    全役者さん、魅力的で、6人なのに、もっと多くの仲間たちの姿も、脳裏に浮かんでしまう、演技でした。特に、菊池さんの語る瞳と、韮崎さんの語りが、印象的でした。

    擦り切れた靴下にも、コダワリを感じました。
    日めくりカレンダーのめくり方も効果的でした。、



  • 満足度★★★★★

    革命ごっこ
    1970年代初頭、革命と言う名のもと、闘い続けた若者たちがいた。彼らは左派同盟と赤色革命軍共同部隊として統一し『連合戦線』と名称を改める。

    その残党5人が軽井沢の別荘を占拠したてこもった10日間の出来事を追う。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    当初、理想的な新しい世界を求めて戦っていたはずの彼らはいつのまにか、警察及び警察官を権力そのものとみなして、襲撃し集団で凶暴化していったのだった。その中で彼等は、反革命とみなした同志を自己批判させ、総括(反省)させ、総括が足りないものには総括援助というリンチを決行し、死に至らしめて同志を少しずつ失っていったのだった。

    やがてその残党5人(坂上、坂内、吉田、江藤兄弟)は軽井沢の別荘に管理人・西牟田康子を人質にたてこもり革命しようとした。しかし、もうこの頃には行き場を失った彼らは仲間割れによって次々と同志の総括援助を繰り返し自ら破滅するしかなかったさまを描く。

    ここでの注目はなんといっても管理人の西牟田の存在だ。序盤、連合戦線に占領され怯えきっていた彼女はオルグと呼ばれる洗脳に少しずつ染まっていく。最終的に、逃走しようとした坂内に自己批判を要求し説教する場面の西牟田はまるでかつての指導者で主犯格の永山がのり移ったように見えた。それからというもの彼らは西牟田を永山と呼び総帥のように奉る。西牟田には革命家をその気にさせる才能に長けていたのだった。

    そんななか、西牟田を中心に彼らは一体感、連帯感の醸成に効果を発揮し革命家として高揚させ感激させ情動的にさせて、その場の誰もが西牟田の指示や命令に反射するように従うようになってしまう。隔離された環境のなか、気分を共有することで意思は完璧に出来上がってしまう事例だ。

    一方で坂内を総括援助によって殺してしまった彼らのなかには、かつての学習や討論や訓練や仲間を見殺しにしてきた経緯に疑問を抱くものが出てくる。しかし一度闘争に動き出してしまった集団は引くにひけない集団心理をも描写する。

    仲間内で疑心暗鬼になる中、自分を優位にしようと画策する者も現われるがリーダーの坂上は今までの全てを自己批判し総括しようと江藤兄弟を逃がす決意をし、逃がす。しかし、既に洗脳されてしまった西牟田康子はそんな坂上を反革命と罵り、射殺してしまう。権力と戦う前に総括で仲間を殺してしまい、たった一人になった西牟田は一人の革命戦士となって警官に戦いを挑むのだった。

    革命と言う名の大義名分によって人生を翻弄された一人の女の物語といっても過言ではないと思う。革命の先にある幻影を康子はただのまやかしとは思っていなかったろうし、何かを信じていた筈だ。今まで男に頼って生きて来た康子の最後の自らの意思による足掻きは革命戦死だった。

    キャストらの演技力を思い知らされ満足した公演だった。最近の「劇団チョコレートケーキ」の実力は群を抜いてるような気がする。頂点を極めると不安になるらしいが、前作をも上回る出来だと個人的に思う。

    緊張しっぱなしの観劇だったが観終わった後の満足感はやはり☆5つだと思う。仄暗い照明も絶大なる効果を現したと思う
  • 10月27日(水)S
    とても異質な空間でゾクゾクする。不思議な体験。

  • 満足度★★★★

    集団狂気の恐ろしさ
    重い題材だけにシリアス一辺倒の話。お笑いやお涙頂戴の場面は一切ないが、物語にぐんぐん引き込まれ、あの時代に蔓延していた狂気はいったいなんだったのか、今も別の形で狂気が満ちていないかを考えさせられような芝居でした。

    ネタバレBOX

    戦いに敗れ背走して来た5人の男性とそれに巻き込まれた一人の女性。
    革命の理念を信じつつも仲間を失うことにより疑問を感じ始めている男達。だが、革命の理念や、革命およびそのための行為に疑問を持つと制裁されるという恐怖などにより、今までの行為から抜け出せない。一方、革命家達と接するうちに人が変わったように革命の理念に傾倒していく女性。
    集団としての狂気の恐ろしさと、理念と感情のギャップに悩みなんとかしようとあがく人々の苦悩をみごとに表現していたと思う。
  • 満足度★★★★★

    思わぬ展開、
    そしてさらに思わぬ展開に進み、迫真の演技には魅了されました。

    ネタバレBOX

    山荘の管理人の奥さんが逃走してきた過激派から少しばかりの共産主義化のオルグを受けて正に永山寛子になったかのように豹変したその後からが俄然面白くなりました。

    ストックホルム症候群どころではないのですから。

    参院選の総括なんてことがよく言われますが、私は少し怖い言葉だと常々感じていました。今回、改めて過激派が山岳逃走中に使った総括や自己批判といった言葉の意味を再確認すると本当に怖くなります。総括援助という言葉は聞き慣れていませんでしたが、総括(反省)を促すために殴ることとは何と不気味な言葉でしょう。

    ラストシーンで死んだはずの二人も登場してきてインターナショナルを歌うのを見て、彼らは総括の過程で死んだり自殺したのではなく、全てが奥さんを洗脳するための大掛かりなお芝居だったのかと思いました。しかし、怪我を負った兄弟もラストシーンに出てきたところをみると、兄弟は奥さんが車に乗せて外出した訳ですから、あれはいわゆるイメージだったのですね。

    それにしても、過激派の雰囲気が満ち満ちていました。お尻が痛くて座り直すときも緊張しながら座り直しました。

    ただ、奥さんが公金横領して逃げているというのはどうなんでしょうか?もし本当なら夫が里帰りできるはずはないですよね。
  • 満足度★★★★

    今の時代にも見せられる工夫
    まずは今の時代に、この題材をまともにとりあげようという勇気に感服します。
    連合赤軍については何度も映画やドラマ等で描かれ、普通に描いたのでは暗くやりきれない話でうんざりするだけに終始するか、或いは映画「光の雨」のように劇中劇という変化球によって今の時代の観客にも見せられるようにするか、となるところですが、この作品はほんの少しの工夫をすることで見事に解決しています。
    冒頭からインターナショナルやら”新左翼”用語やらで時代の空気を表現するという、あまりに正攻法なやり方に若干不安を感じましたが、役者さんたちの力技で1時間40分という上演時間を最後まで引っ張っていったことに感銘すら覚えます。何か特別な舞台装置であるとか、派手な演出など一切無しに、役者の力量だけであそこまで見せることが出来るというのは並大抵ではありません。
    ただ、予備知識の無い人が”総括”や”自己批判”を見るとどう感じるのかは気になるところです。

    ネタバレBOX

    寒さと飢えに苦しんだ、というところが見えるともっとよかったです。
    革命戦士たちは少し血色が良すぎました。
  • 満足度★★★★

    セリフに聞き惚れました。
    なんて言うんですかね、言葉がですね、あの時代のあの連中特有のなんとも角張った感じの硬さを持っているんですけど、それが束になったことで、三角や四角なんかの角張った積み木だけでぎっちりと建てられた建物の様に、なんとも隙が無い感じで、聞いていてやけに心地良いんですよね。隣の人は少々ウトウトしていたようですが、僕はなんだかウットリとしてしまいました。

    ネタバレBOX

    最初から最後までグイグイ引き込まれました。

    途中からの女性の変貌ぶり、良かったです。そして、じつは逃げようと企んでいた兄、その展開に感嘆し、簡単に寝てる場合じゃないなと、隣の男性に落胆しました。

    残念だったのは、もう少し静かな劇場で演ってくれればもっと入り込めたのにといったところですね。最初の方の女性のセリフが結構聞き取れずイラっとしました。

    とはいえ、なにしろ非常に良かったです。
    とても楽しめました。
  • 満足度★★★★

    あと一歩
    足りない。でもこの劇場いつ来ても素敵

  • 満足度★★★

    胸締め付けられる作品
    チョコレートケーキという名前だけ見ると、甘いメルヘンでもやってくれるのではないかと思うのだが、真反対の芝居。最初から最後まで笑うシーンなどひとつもない。

    暗く重く胸を締め付けられるような作品。途中で見ているのが辛くなった。それでも演技陣が達者なので魅せられる。

    連合赤軍の事件をベースにしながら、それを一ひねりしている。このひねりが面白い。蒻崎今日子がキーとなる女性を演じている。その女性が徐々に変化していく様子を見事に演じている。魅力的だ。

    個人的にはこの連合赤軍事件は同世代の事件なのでとても辛くて見ていられない。そういう意味で苦手な分野の芝居だが、作品としてはよく練られていたと思う。初日ゆえのばたばた感も若干あったがそれは明日以降よくなるだろう。

  • 満足度★★★★

    女恐いというか…
    この公演を「観たい!」の時には「男臭いというか…」だったのでまずはこのタイトルを付けました。まったく下調べなしにこの作品を観ました。当日パンフ差し込みにある用語集も見ませんでした。帰宅後読み返し、また楽しめるこの充実感でこの料金は安い!と思いました。今日が初日とは思えないくらいしっかりつくりこまれていました。

  • 満足度★★★★

    飢えたる者は今何処
    浅間山荘事件の舞台と関係者の背景を借りたオリジナルストーリー。
    史実を知っているだけに思い切った展開に戸惑う。
    予備知識が多過ぎて、純粋なフィクションとして楽しむのは難しかった。
    とはいえ、なかなかの力作ではある。
    「浅間山荘事件なんて知らないよ」という人には密室サスペンスに映るのかも。
    菊池豪、西尾友樹の客演陣が印象に残る。
    ルデコの座席選びはいつも悩ましいが、音響ブース前の正面4席がベストかな。

    ネタバレBOX

    永山が憑依したかのような管理人の変貌が突然過ぎるかなぁ。

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