三五大切 公演情報 三五大切」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 201003281400
    観劇

  • 満足度★★★★★

    学生演劇の頂点たる公演!
     全日本大学選抜と言ったメンバー。このメンバーで公演を打つというだけで胸がわくわくする。どんなに新しいものを見せてくれるのかと思っていたら、出し物は「三五大切」だということを聞いて、腰を抜かした。「三五大切」とは鶴屋南北の代表作「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)のこと。

     そのストーリーをデフォルメはしているもののそっくり借りてきて、時代設定もいじってない。しかし、このメンバーがやるのだからただの「盟三五大切」ではないはず。

     一挙に興味は史上最強学生演劇から、鶴屋南北をこのメンバーがどう料理するのかということに移った。結論から言うが、表現が大変新しいとても面白い「盟三五大切」が出来上がった。お見事である。

     演出家の山本卓卓は空間の使い方がすごくうまい。また動きもかろやかな動きを駆使する独特の表現形態が成功していた。

     役者では、復讐の鬼と化した源五兵衛を演じた永島敬三が哀しい役を独特のコミカルさと個性を交えて見事に演じきった。技量の高い役者が揃っている中でも今回は一段上だった。その他、佐賀モトキ、高木健、清水穂奈美らは、他の役者では真似の出来ない個性を発揮していた。いずれも将来が楽しみだ。

    ネタバレBOX

     役者陣にもしびれたが演出家としての山本卓卓の才能にも目を見張った。舞台上に用意された四角いリング。これから始まる殺戮の物語をあたかもプロレスに例えたのか、それとも学生演劇日本一を賭けた天下一武闘会からの発想か、とても面白かった。しかもそこに張り巡らされたロープの使い方がうまい。

     その他ありとあらゆる面で、山本卓卓の演出の切れ味を感じた。

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