幕末異聞 夢想敗軍記 公演情報 幕末異聞 夢想敗軍記」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    全くのフィクションに説得力を与えて…
    元新撰組十番隊組長で彰義隊に加入して上野戦争での負傷がもとで死亡したハズの原田左之助が山形の庄内藩に現れ、永倉新八も彼を追って…という「生き延びてモンゴルに渡りジンギスカンになった義経」的な物語。
    そんなわけで全くのフィクションではありながら、史実や伝聞・新聞記事(永倉の得意技であった龍飛剣を若者に教える左之助とか龍馬暗殺加担説、大陸に渡って馬賊になり日清戦争にも参加したという説など)を加えることで説得力を与えるのが見事。
    また、表面的には積極的に英語を使う藩士がいたりカートリッジ式の銃弾を使うライフルが登場したりすること、内容的には侍としての生き方が難しくなりつつあると示すことなどで、侍も残っていながらその時代が終わりを告げる頃(設定上は明治元年の晩秋とか)の出来事だというのが読み取れるのも巧い。
    さらに「死に様ではなくいかに生きたかである」とする主張も「生きろ!」派として◎。
    と、基本的にはシリアスでありつつ、登場人物の大半が話す「庄内ことば」の語感からどことなくユーモラスな雰囲気も漂い、そんなあたりはちょっと『椿三十郎』チックか?
    そういえばオープニングで「あんな曲」を流す上に黒装束なこともあって左之助が時々ミフネに見えたりも…(笑)
    あと、ひげがないどころか日本髪に和装の成田みわ子を目にすることができたのは貴重。(笑)

  • 満足度★★★

    時代物
    オーソドックスな時代物。ドストレート。
    山形を舞台に新撰組原田佐之助、永倉新八が駆け抜ける―

    ネタバレBOX

    冒頭、黒沢映画の曲がかかるのでその時代の映画を思い出させた。雰囲気もよい。
    よそではあまりみない、ドストレートな時代もの。

    中盤、なかだるみあり。

    ラスト間際、時代の移り変わりが永倉のセリフによって表現されている、そのワンシーンに切なさが残った。

このページのQRコードです。

拡大