北と東の狭間 公演情報 北と東の狭間」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-35件 / 35件中
  • 満足度★★★★

    【外伝】そして、もうひとつの愛
    やはり、とてもよくできていた。

    1人当たり、5分程度の出演なのに、登場したときから、登場人物たちの空気を醸し出していた。
    スイッチが入った状態にすでにあるという感じだ。

    ただ、こちらの期待値のレベルが高かったのか、全体的には、本編を掘り下げるような深さまでには達しなかったように思える。
    ただ一点、ある登場人物の感情の静かな露呈を除き。

    ネタバレBOX

    前作と同様に本編の登場人物たちが、1人5分程度の1人芝居を行う。本編で語られる物語の前後などを演じる。

    どうしても前作と比べてしまうのだが、今回の「外伝」は、「本編」との合わせ技で、確かに素晴らしいものだったと思うのだが、本編をさらに膨らませ、見ている者の感情をさらに高めるようなところまでには達していなかったように思える。

    本編にはそれほど謎が残っているわけでもないためか(あの後どうなったのだろう、という興味ぐらい)、それぞれの登場人物の、この一連の物語における、バックボーンのようなものを描いていた。

    例えば、本編でその様子が垣間見ることができた刑事の、必要以上にチカに興味を持っている本心や(カントリーマムを食べてからの指の舐め方は見事・笑)、バーテンダーの気持ち、レイのウソ(さらりと明かされる)などがさらによくわかるようになっていた。

    一方、今回の外伝で「うまい」と感じるところは、「笑い」が起こったことではないだろうか。ヤクザの加藤が実家住まいであることあたりは、本当に笑えた。

    そして、最大の収穫は、ラストだった。
    それは、浮気相手としかチカを見ていないと思っていた社長の本心というものが、無言の中で、とても見事に表現されていたと思う。
    無言でチカの骸を見つめ、触る社長(根津茂尚)の姿が心を打った。
    それは、あえてチカの幻影を見せなくてもよかったのではないかと思うほど。

    ただ、逆に少し残念に感じたのは、チカと遠藤の2人の末路が見せられてしまったことだ。本編では、確かに炎に包まれてしまうのだろうということを予感させてるのだが、具体的には、ひょっとしたら・・なんていうことも入る余地が少しだけ残っているような、うまい幕切れだっただけに、結果がわかってしまうのは少しもったいないと思ったのだ。

    もちろん、悲劇的な先行きしかない2人であり、また、今回のラストで、社長の意外ともいえるような、ある意味、彼なりの「愛」の姿が見られたということもあるのだが、このあたりは難しい選択だったかもしれない。

    外伝を見なければ、社長の心の底にある気持ちが、わからないままだったかもしれないのだ。
    だから、1本の物語で、チカが遠藤に見つけ、遠藤もチカに見つけた「愛」と、社長の「愛」の、その両方を同じレベルで取り込むことは、無理に近いことなので、これはこれでアリだし、うまいなと言わざるを得ない。

    今回はPPTがあり、それを聞いて驚いたのだが、昨日見てグッときたラストの2人の動きは、演出を綿密に付けたわけではないらしい。ということは、2人(清水那保と橋本恵一郎)が役にそれだけ入り込んでいたということだ。本当に素晴らしいと思う。

    本編でもフェイ・ウォンの「夢中人」が使われていたが、細かいことを言うと、使われていた曲は広東語なので、北京出身のチカが好んで聴くのならば、北京語版にすれば完璧だったと思う。
    PPTでも語っていたが、広東語と北京語は方言というより別の言語だという。そこまでわかっていたのなら北京語版だろうと思った。北京語版は、タイトルも歌詞も違って、別れの歌だったりするので、意味深だったするし。
  • 満足度★★★★

    まずは本編
    フロアが広過ぎなのは芝居のウソとして受容するもラストのアレは気付くのでは?というところがひっかからないでもないが、チカを中心とした切なくも美しい(←常套句だな)バートと「半・裏社会」(笑)のコワイ部分との対比ならびにリアリティのある表現は見事。

  • 満足度★★★★

    ラブストーリー
    時代設定もあるが、ちょっと懐かしさを感じるストーリー。
    最前列、かぶりついて観て正解。
    外伝があるとはいえ、90分は物足りないかな。
    仗桐安、たるんだ腹とエエ声なヤクザがいい感じ。
    清水那保、エキセントリックに走り過ぎず、女の可愛らしさを覗かせる。
    まだまだ底を見せない女優っぷり。

    ネタバレBOX

    終盤、駆け足な展開。
    突然の刃傷沙汰もコミカルな印象。意図的か?
    もっとじっくりやってほしい。
    切ない、哀しい、美しいラストの男女の情交は見もの。
  • 満足度★★★★

    ちょっとリアル
    要所要所リアルな演技&演出ですっかり見入ってしまいました。
    危ないストーリーなのに、笑わせてもくれる。いいバランスでした。
    スペシャルゲスト出演で、今日はいしだ壱成が出演されました。
    前作でも外伝があり楽しませてくれましたが、今回も外伝があるので早速明日観てきます。

  • 満足度★★★★

    遅くなりましたが
    とても良かったです。今この瞬間、ああいう目に合っている人たちが一杯いるはずです、東京には。

  • 満足度★★★★

    息が詰まるほどのラヴストーリー
    シリアスな展開ながら笑い処もあり面白く観劇しました。不器用でどうしようもない人達ながら何処か憎みきれない感じを受ける。優しさを感じたり、元々優しい感情が戻りつつあってフッと見せる笑顔に救いを感じる。

  • 満足度★★★

    あわせて
    の評価です。

  • 満足度★★★

    みた
    今回も、会場を入って受付に至るまでの階段に、ひとつの演出があった。
    客を早くも物語世界に招こうとする試みがとても好きだ。

    開演後の演出も、作家が楽しんでいるような、挑んでいるような感じが伝わってきて、いい。
    映像を使わなくても、映画みたいな見せ方はできると教えられる。それがまたしつこくないから、いい。

  • 満足度★★

    外伝~
    なるほど本編を観ていないと無理だ。でもこういう見せかたも面白いですね。

    ネタバレBOX

    久木、タリウム飲ませられるのも仕方ないか!
    加藤、防弾サロンパスのおかげ(笑)
    刑事、チカ目当てか! など、それぞれの事情が見えて面白かった。
  • 偽装結婚を偽装。
    前々回「紅き野良犬」以来の観劇でしたが、JACROWは場所を描くのが上手いと思う。空間に説得力がある。良い意味で「それっぽさ」が成立している。舞台装置の力もあるけれど、それだけではなくて「その場に存在する人々」を描くのが上手いのだろうと。それぞれの人物の存在がハッキリしているので、役者陣も自分のこなすべき仕事が分かった上でこなしている。ただ、外部があまり描かれていないなという印象も。舞台外の見えない場所で起きた事、上演される物語の前後の時間に何があったのか。でも、それを外伝で補っているのは上手い手だなぁ。
    蒻崎さんは眼力の強い女優ですね。当日パンフレットの顔写真を見た時点で何か射抜かれた様な衝動が。清水さんは相変わらず難しくてめんどくさい役をこなしている。もはや小劇場で彼女に端役を与える演出家はいないものか。起用して片手落ちさせたら勿体無いのは確かだが。根津さんのこういう役は個人的には乞局以来かな。ホームのあひるなんちゃらとのギャップが最高。時間堂の菅野さんは女にのめり込む役を度々見ている印象(笑)。気の弱そうなイメージがあるんでしょうか?平出さんは多分初めて見ました。ひたすら「かわいいなー」と思ってました。

    ネタバレBOX

    冒頭からずっと期待を抱いていたのが、店の客を無対象芝居でやっていた点。これが後々に何か大きな意味に繋がって来るのかと思っていました。けれど、気付いたらそのまま終わってた。なんだろう。彼女達にとっての客はその程度の存在という意味だったのか。三上が忘れられてしまう事を指すにも、智華はホントは忘れてなかっただろうし。
    遠藤と智華の会話をあえて聞かせないパートについて。あの演出はやり方次第でもっと活きると思いました。智華がタリウムを混入するけれどやっぱり飲ませないというのは、観ている側もうっすら先読みと期待をする流れ。その気持ちを煽る為にあの表現にするのは効果的。どんな言葉を使っていたのか想像させる分、受け取り手次第で膨らむ余地がある。のですが、少なくとも初日の形式に関しては自分は上手く機能していないと感じたのが正直なところ。もしかしたら己の想像で膨らませる部分だと気付かず「もっと大きな声で喋ってよ」と感じた人もいるのでは。もっと印象的なパートになりそうなので惜しく思います。
    侑子が殺傷事件を起こす手前くらいから「?」がぽつぽつ。侑子が野村といつの間に組んだのか不明だったり。これは外伝で補完されてる気がしないでもないけど、本編を見ている最中に頭に「?」が浮かんじゃったら集中して見られないから勿体無い。智華の代わりに周玲を加藤のエサにするのは侑子と野村のメリットの合致だし分からないでもない。せめて暗闇で襲わせて相手が智華だと思い込ませるとかやり方はあっただろうにとか。あと周玲と加藤が刺された後の時間経過が感じられなくて、美蓮がカウンターに入った時に「え?そこにまだ倒れてるんじゃないの?」と思いました。
    餃子を美味そうに食べる遠藤はすごく良かったです。殺そうとしてる相手にあんな顔されたらキツイなぁ。
  • ストレート
    JACROW、初めて観ましたがおもしろかった。
    久しぶりにストレートで面白いなって思った、
    気がした。

  • 岡本篤、蒻崎、仗をはじめ演技陣が
    上手いなあって。思いました。上演時間90分。飽きません!

    http://palove.blog.shinobi.jp/

  • 201005142000
    観劇

  • 善悪を超越した生命力
    を感じる90分強。ちょっと前に見たある芝居にも中国人女性が登場して、これが単なる「無垢」の象徴だったので、いくらなんでも今時それはないでしょ、と白けてしまったのを思い出した。欲望と本能と感情、すべてに正直な彼女たちを、中村暢明は愛情をもって描き出す。これが正しく現実と切り結ぶということではなかろうか。

  • 201005141500
    201005141500@サンモールスタジオ

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