正義の人びと 公演情報 正義の人びと」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-13件 / 13件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/07/02 (土) 19:00

     1905年にロシア第一革命が各地で労働者による暴動が勃発したことにより起きた。同年2月17日に馬車で外出中の大公を爆弾で殺害したエスエルのテロリストで、詩人でもあったイヴァン·カリャーエフに焦点を当てた、アルベール·カミュの言葉を巧みに取り入れた戯曲『正義の人びと』を観ました。

     詩人で理想主義者で、甘言が上手いカリャーエフを中心に、おそらくテロ兼社会主義革命を目論む組織のリーダーアネンコフ、カリャーエフと激しく対立する現実主義者で抑圧された人々を自由にする為なら手段を選ばない冷酷感であり、正義感が人一倍強すぎるステパン、必要以上に喋らず、あまり感情を見せない爆弾作りのエキスパートドーラ、カリャーエフと同じく爆弾を実際に投げる役目と同時に、情報収集をする、極度に臆病で神経質だが、追い詰められると何をやらかすか分からない、非常に情緒が不安定で危なっかしく、危険なヴォワノフら個性豊かで、ひと癖もふた癖もありそうな面々による主にアジトの中でドラマが進行し、カリャーエフの自問自答やカミュとの対話場面、緻密で極度に緊迫したカリャーエフとステパンがそれぞれの正義感の違いによる激論を戦わす場面、信念が揺らぎ、不安に怯え苛まれ苦悩するヴォワノフとアネンコフとの対話などを通して、それぞれの正義感の違いや感覚のズレを通して、何を持って正義と言えるのか、そもそもこの世に明確な正義と言い切れる理由が浮かぶ正義など存在しうるのか、明確に何を根拠に間違っていると言い切れるのか、不正をして人々を抑圧している側の人間はテロ行為という手段を使って殺したら、それは正義の名のもとのことであるから許されるのかなど、人それぞれ、千差万別に、それぞれに正義と言う感覚があって、それにはハッキリとした答えはすぐには出せないということも分かってきたが、正義と言う問題について深く考えれば考えるほど謎が深まり、奥が深く非常に重たく、それでいて最近のウクライナ問題や香港問題、ミャンマー問題を考える上でも、切っても切り離せない重大問題だと感じた。
     劇中、最後の方で、ドーラがカリャーエフが首吊り刑になる詳細をしつこく狂ったようになって、ステパンやヴォワノフに聞き、今度は自分が爆弾投げをやるんだと言うようなことを言い始めるくだりを観て、何処か他人事でなく、身体が凍りつき、すーと寒くなった。

    カミュ役の俳優以外、男役も含めて全員女性だったが緊迫し、戦慄し、激しく罵り合い、激論を飛ばしか一抹の不安などの表現も含めて、自然に見え、声質も含め、宝塚の男役なんかではなく、役に入り込んでからしばらくすると普通に男に見えてきて、非常に素晴らしかった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/07/04 (月) 13:00

    非常に重たい内容の作品で、見終わった後、どっと疲れが(褒め言葉です)。おそらく、普段は画廊として使用していると思われるスペースで、普通だったら邪魔な階段をうまく利用し、照明も必要最低限。しかも、男の革命分子役を女優が演じるという気を衒ったことをやりながらも、スムーズにストーリーに引き込まれるほどの表現力あり。これぞ小劇場の醍醐味といった作品。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     久しぶりにカミユをまた読みたくなってしまった。本当に深く考えさせる作品。華5つ☆(追記7.15)

    ネタバレBOX

     Albert CAMUSの原作「Les Justes」をオフィス再生の高木氏は今回上演の為訳し直している。自分は初見であったがオフィス再生が今作に取り組むのは4回目だ。今作を拝見した感覚から言うと恐らく過去3回の公演に於いてもその時節、時節の社会状況を反映した素晴らしい作品であったであろうと思われるが、初演は1949年12月15日パリで初日を開けた。因みに今回開演中殆どの場面で背景にタイプライターを叩く音が入っているが、これは作家CAMUSが原稿を書いている音でありタイトルのJustesでJが大文字で書かれているのには意味がある。第2次大戦中フランスは開戦直後から4年に亘ってドイツに占領され傀儡政権も機能していた。この状況の中で迫害されたユダヤ人を匿った人々を指す特別の意味が付与されている為大文字が用いられているという。
     今作の時代設定は1905年2月のロシアである。モスクワ総督を務めていたセルゲイ・アレクサンドロヴィチ爆殺事件という史実をベースに襲撃側・社会革命党(エスエル)の内部事情を主として描き、神無き時代、存在する為の正当な論拠を一切持たない我らヒトは何処から来、何処へ行くのか、我らヒトとは何か? との難問にも答えられぬまま、飢え、寒さに震え、圧政、投獄等の弾圧に苦しむ民の側に立つ者は憎しみを以て為政者に対するのか? 或は公正や愛や正義を以て対するのかを巡る大論争が爆殺実行犯となった詩人、カリャーエフ(後者)と投獄後脱獄したステパン(前者)の間に巻き起こり、観客に深く考え込ませる。ここでこの2人に絡んで非常に大事なキャラ爆弾製造人のドーラが登場する。彼女はカリャーエフを愛しその愛は実存的であるが、カリャーエフの彼女に対する愛はより社会的・観念的である。役者陣は総数6名、内男性は1名のみ(作家役)、他は総て男性の役も女優が務める。実力派の演技人ばかりなので女性が内側に持っている男性性を上手に紡いで女優が男性を演じる違和感を感じさせない所は流石である。また今作上演会場となった六本木ストライプ スペースの特異な形状を上手に、効果的・象徴的に用いている点も、舞台美術・照明や音響効果の用い方と達者な役者陣とのコンビネーションを緻密にセンス良く組み合わせた演出と共に評価したい。中央上部から階段の段側を観客に見せて降りて来る踊り場を経て真反対方向に下る階段の背が下段に見える。この特異な構造が床面から立ち上がっているのが面白い。下手側壁にはモスクワの道路、通路が描かれた地図と地図上に大公らの写真、そして下手客席横にはロシア語の新聞等が貼られている。階段手前やや上手に丸テーブル、テーブル上に粗末なポットとカップ1つ、椅子。出捌けは上手奥の会場出入り口。ホリゾント側の袖。階段上部で見切れに成る場所。下手ホリゾントに接する一角にタイプライターとそれに向かい合うように置かれた椅子。縦長の姿見が数個それとなく散在している。
     ところで、今作で日本人に分かり難いのがエスエルメンバーがそれまでのヨーロッパで人間存在を支えていた神に因る創造という存在論の神学的根拠を既に壊れたと判断して居ながら、弱い者の側に立つ為の根底的な論理を存在の根拠にではなく来るべき理想に求め、それを手に入れる方法としてテロを選ぶ訳だが、その際に必要となる己自体の存在の論拠が既に瓦解した央に首筋をシャンと伸ばし未だ訪れない理想に向かって必死に自らの正当性を鼓舞しようとする思念の姿にしかないこと。その脇に常に寄り添い、あわよくばこの思念を飲み込んでしまおうと張り付いた怪物が居ることを。そしてこの怪物の名を言わぬが為に首筋をあくまで伸ばし頭を高く掲げて己の正当性を主張しようとしていることの意味を。これこそ、例えば先に挙げたカリャーエフの観念的イデオロギーの露呈する浅さであり、彼ほど整合的・論理的では無い乍ら「我らは何処から来て何処へ行くのか? 我らヒトとは何か?」という有史以来誰一人答えを出し得ていない問いと戦う実存的問いを発しているドーラの位置である。而もその彼女ですら、次の実行犯として自らが立とうと決意している点に、ロシア革命に繋がったと歴史的評価をされるこの事件の真に考察されるべき所以がある。そして我々が今、当に彼らの置かれていたのと根本的に搾取構造も人々の知恵のレベルも本質的に変わらない社会に生きているが故に、今作に深く触発されているのだという事実を。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/07/04 (月) 13:00

    同じ目的の下に集ったメンバーでも行動指針の違いがあることに「正義の反対はもう一つの正義」という言葉など思い出しつつ観る。
    そして劇中人物は男性約も女性キャストが演じ、唯一の男性キャストは出ずっぱりながら常に後方にいて台詞を一言も発しないというまるで通奏低音のような存在という「謎」がいかにもメタ構造を得意とする再生らしく、しかもその男性が劇作家・演出家の長堀さん(楽園王主宰)なのがまた……。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても迫力のある演技で、難しいテーマでしたが内容がとても伝わりました。今現在も世界ではいろいろ起きていますが、何が正義なのか、本当にものの見る方向で変わるのかもしれないですね。いろいろ考えるきっかけになったかも。
    とても面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    正義のためのテロ、深い話。演者の熱演に目が離せない。スタッフさんも親切で、良い時間が過ごせました。ありがとうございました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    劇場的には使いにくかろうな
    中央部の階段とか
    地下スペースの配置を
    テロリストの隠れ家的に用いての
    臨場感・緊張感を伴った芝居でした
    普通に用いてたドアや扉なども劇中で
    そのまま使用したりと使い方が巧かった

    ネタバレBOX

    壁に馬車の種類のイラストや
    市中と思われる街路の地図が貼られていたりと
    細かな点もGoodでした(^ー^)

    爆発は音の演出かと思っていたら
    赤いライトで効果的に見せていました

    爆破後の逮捕~裁判~処刑までも描き切り
    タイピング音にて
    今作が書物上の再現なのかも
    とったメタな表現も自分受けたデス

    ・・・濃厚でした
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    日頃考えたりしないことをいきなり突きつけられるとすごく当惑します。
    普段はギャラリーとして使われているという空間は、とても不思議で素敵な舞台になっていました。後ろで執筆しているカミュと思しき男性以外は、男性役も含めて全員女性が演じていましたが声の響きがとても良かったです。
    椅子が小さくて、2時間近く座っているのがちょっと辛かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    重いテーマのスタイリッシュな舞台。見応え十分ですが、さすがに疲れますね。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「正義の人びと」6度目の上演という。Corichの過去公演ページの2公演を見ると役者数が少しずつ減り、今回は戯曲上の役は5名(他一名は作者の役)、上演時間も1時間45分で、大胆にテキレジを入れていると思しい(俳優座での上演と比較してもだいぶ削られている)。

    演出が印象的だ。地下の一室の会場は、中央に地上階から階段がくの字に下り、奥側に大きく死角があるが、タイプ机が置かれ、作者カミュらしい男がタイプを打ったり佇んだりしている。役者も役人物として奥か上手ドアから出入りする以外は、ゆっくり移動したり佇んだりする。奥からの光が中央の「オブジェ」によって幻想的に動き、ドラマを胚胎す場所(あるいは歴史、あるいは人間の想念)であるかのように揺らめく。

    物語は帝政ロシア時代の末期、大公暗殺に至るテログループの群像劇であるが、「正義」とその「実行」(暗殺)との乖離に揺らぐ人間心理が活写される。女優5名の内4名は男の役をやり、これが殆ど違和感も不足感もなく、非情な任務を自らに課する事となった緊迫感が、それぞれの個性において表現されていた。
    ストレートな俳優座の上演より、戯曲の中心軸をとらえ、回した独楽の如く整然として切れ味がある。

    ただ、暗殺を遂げ囚われの身となったカリャーエフの元に届いた大公夫人(未亡人)からの手紙が読まれるくだり、何処か冗長な感じがしたのだが、今言葉にしてみると・・
    それまでの「内向き」の言葉の世界を表すに相応しい劇場環境と演出が、この時初めて、「外からの」声によって心がかき乱される、その瞬間として何等かの変化を見たかった所、「声」は相変わらず内なる心の問いのように響いている(演出的な工夫として、散在していた縦長の板(実は鏡だった)が彼を囲い込み、罪責感と向き合わせられるといった意味を付与していた)。
    その声は、カリャーエフが元来持つ繊細で豊かな感性が、自らの良心から発する言葉とも思えるので、外界の、つまり実在の他者が物理的存在として現前した感じがしない、という憾みだ。
    (そこが星5にはもう一歩、と思わせた要因のようである。)

    しかし繰り返しになるが、愛を信じる故に悩むカリャーエフ(岩澤繭)、その恋人で爆弾製作を担うドーラ(あべあゆみ)、メンバーの扱いに長け理解力を示しつつグループの規律を重んじるアネンコフ(磯崎いなほ)、絶望と心中するかのように復讐の徒として暗殺計画を遂げようとしているステパン(加藤翠)、最初の計画で実行部隊となり、失敗によって心が折れた若いヴォワノフ(嶋木美羽)と、その演じ分け(役人物の内面化)には深く感じ入った。
    最後は奥で作者を演じていた長堀博士氏(立ち姿を初めて見た)がつかつかと前に出、一人挨拶して終演を告げたのも、そぐわしかった。

    ネタバレBOX

    演出の高木氏の肩書「照準機関」は何時だったか目にした記憶があるが、職務的には「演出」の事をそう表現しているようである。同ユニットは2010年代に年2~3公演(3日間5ステージ)をコンスタントに打っているが自分は知らなかった。
    見沢知廉の文章を取り上げていたりトークゲストに鈴木邦男氏の名があったり、取り上げる題材、関心対象が特徴的、「闘う人」の中でも独特な立ち位置がある。「正義とは何か」、そして孤高の存在。「正義の人びと」の舞台を手掛かりに問題関心の奈辺にあるかが推察できそうではある。正義を追求すれば先鋭化し、過激化しかねない。それにより(支配構造の中に生きる)大多数の人々の感覚から離れて行く。だが、だからと言ってそれが「正義でない」事になるのか。芝居を観る者と芝居の中で行動する者との間にあるのは時間差であって、歴史上の現時点での通念が、果して将来歴史を眺める観客の目にさらして「正しい」と言えるのか・・こう問うならその者は孤高への一歩を踏み出している。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ロシアとウクライナの現状を、ついつい連想してしまいますが、ひとそれぞれに正義があるので難しい問題ですよね!?
    中央に階段のある会場を効果的に使っていて良かったです!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い、お薦め。
    物語は、二十世紀初頭(1905年)のロシアで起きた事件がモデルになっている。原作はアルベール・カミュ、それをオフィス再生が独自の演劇的な観せ方によって 重い内容を抒情的とも思えるような公演にしている。
    事件は、圧政に苦しむ何万人の人々を救うために一人の人間を殺す。その人を殺せば何万人もの人が助かる。その「正義」とは、を問うもの。同じ年、ドイツのマーネスが著書「保険論」において「一人は万人のために、万人は一人のために」という名文句を書いている。書かれた背景や状況は違うが、「一人」と「多数」を並(比)べて考察している点が興味深い。

    オフィス再生の公演は、深い内容を緊密に紡ぎ、照明や音響といった舞台技術で効果的に観せるという印象を持っていた。本公演も例外ではなく、さらに六本木ストライプスペース(初めて行った)という会場の構造的な空間を上手く利用し、より印象深く観(魅)せてくれた。勿論、心地良い緊張感を持ってである。
    登場人物は、カミュ以外は女性キャスト、だからこそ「僕」という表現によって立場、考え方が鮮明になってくる。
    (上演時間1時間45分 途中休憩なし)

    ネタバレBOX

    会場は地下、中央に階下に降りてくる折り返し階段(客席に向かって降り、途中で反対方向へ降りる)があり、全身が見えることはない。正面から見ると階段柱が十字架のようにも見える。奥に装置が見えるが、何を意味しているのか。多くの姿見があり、その角度によって人物の見え方も違う。一人の人間の多面性であり、物事の捉え方の多角性を表しているようだ。階段脇に丸テーブルにポット、椅子が二脚あるだけのシンプルなセット。ここはテロリストのアジトという設定である。

    物語は、四部構成のように思う。
     第一は、二十世紀のモスクワ。ロシアの圧政を憂い、革命を志す若者たちが、権力の象徴であるセルゲイ大公の暗殺を企てた。詩人カリャーエフ(岩澤繭サン)は、人民に素晴らしい人生が訪れることを信じ、大公の馬車に爆弾を投じる大役を申し出た。一方、過去に拘束され獄中で拷問を経験したステパン(加藤翠サン)は、憎しみこそが任務遂行上 重要であり、自分こそが適任であると主張する。ドーラ(あべあゆみサン)はカリャーエフに言う「爆弾を投げる時、大公もあなたと同じ人間だと知る」と。世界を揺るがす革命の息吹が渦巻く中、大公を乗せた馬車が走り出し…。血気盛んな若者の行動が中心。
     第二は、綿密な計画、しかし馬車に子供が乗っており想定外の状況によって、爆弾を投げることを躊躇、断念した。アジトに戻って総括をする中で、意識の変化を見せる仲間。その濃密な会話が「正義」とは、というテーマに繋がっていく。「子供など関係なく決行すべき」「革命が全人類の憎しみの的になる」「人民のために戦っているというが、その人民が自分たちの存在なんか知らないのでは」と議論は続く。しかし、リーダー・アネンコフ(磯崎いなほサン)は「再決行する」ことを告げる。爆弾製造が怖くなったヴォワノフ(嶋木美羽サン)は後方支援へ願い出る。人間(弱さ)らしさも描く。テロリストの議論は核心に迫らず、決行を前提に物語が展開していく。
     第三に、決行後のカリャーエフと大公妃との牢獄越での(手紙?)話。夫(大公)は人民を慈しんでいたが、同乗していた子供たちはそうではなかった。個人という観点なのか、為政者という立場として判断するのかを表すシーン。多くの姿見によって、人物や物事の捉え方の多面性・多角性を見事に表現している。同時に、テロリストとして「自分自身を見つめること」そして誰のための「正義」なのかを深く考えさせる。愛と憎しみの間を揺れ動きながら、最後は爆弾を投げ、処刑される道を選択した。
     第四は、処刑されるまでの様子を聞くドーラ…物語の真(心)情的な核心に迫るもの。ゆっくり階段を昇るカリャーエフの姿が見えなくなり…。

    物語は、大公という個人の殺害を中心にしているが、真は「専制政治を殺す」ことで「人民の幸せを得ることであった」。「正義」は多数(立ち位置)で判断するのか、だれが正義だと判断するのか、それは今なのか後世(時代)なのか一様ではない描き方が、観客の脳内を刺激し思考を求めてくる。宗教色も見え隠れするが、国家体制・社会を正面に据えた「大義」「正義」を確かに考えさせる骨太作品だ。

    キャストの迫真演技。赤や青といった原色で強烈な目つぶし照明、壁を叩く苛立ちであり鼓舞するような音、そしてピアノの旋律。眼前で繰り広げられる光景、しかしその奥で黙々と作業している男の姿が気になる。勿論、物語を綴っているであろうカミュ(長堀博士サン)が物語の世界に入り、問い掛けをしてくる気配は感じられるが(視覚に入ると、どうしても気になる)。暗闇にペンライトを照らし、カリャーエフへの語り掛けは観客への問い掛けでもあるような…。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    良い舞台だったと思います。

この公演に関するtwitter

初日1週間前から「団体名」と「公演タイトル」を含むツイートを自動表示します。
(ツイート取得対象にするテキストは公演情報編集ページで設定できます。)

  1. 『正義の人びと』を見た後だと、結局のところ我々人類は歴史の繰り返しから逃れる事はできないのかしらん、という気持ちになったりも。

    2年弱前

  2. カリャーエフ抜き(笑) もあるけど 『正義の人びと』当日パンフレットをご覧くださった方にはおわかりの通り 次へ向けてアイコン変更! ご覧になってない方にもヒントになるかな? いよいよだね。

    2年弱前

  3. オフィス再生「正義の人びと」 於 ストライプハウスギャラリー 無事終演しました! 色々大変ではあるけど 楽しすぎるひととき https://t.co/Xg0cnuiySd

    2年弱前

  4. @yoshinotsubomi ご来場ありがとうございましたー! 吉乃さんには前の『正義の人びと』も観てもらってるけど、たぶん物語の印象がだいぶ違うんじゃないかなー 今回はかなり会話劇になってるから、それぞれの人間臭さが見えやすかったかも

    2年弱前

  5. 4日目、本日は13時の回のみです 当日券は出ませんが直前までご予約出来ますよ 今後も色々な場所で上演されて行く作品であろうけど、この「正義の人びと」は今日まで ぜひ劇場で https://t.co/WqQbLPAvjn #オフィス再生 #正義の人びと

    2年弱前

  6. 昨日は遅い時間にも関わらずご視聴ありがとうございました! 本日はまゆが出演する舞台 オフィス再生『正義の人びと』 いよいよ千秋楽です! 主宰高木尋士さんご出演回アーカイブもまだまだ聴けますのでぜひ! まだお席あるようです。 まゆの… https://t.co/rLN5pvcsjJ

    2年弱前

  7. 普段着にて六本木へ。 「正義の人びと」を観劇。 お堅く暑苦しく難しい話ね。 日本にも似たような時代がある。幕末から明治初期とか。大久保利通暗殺を思いだす。 「大義」と個人の「信念」の違いかなと感じる。 個人的には「自分は正しい」と… https://t.co/ripO10Avra

    2年弱前

  8. オフィス再生「正義の人びと」、劇中人物はすべて女性キャストが演じ、唯一の男性キャストは出ずっぱりながら常に後方にいて台詞を一言も発さずまるで通奏低音のような存在という「謎」がいかにもメタ構造を得意とする再生らしく、しかもその男性が… https://t.co/QOszUu49vj

    2年弱前

  9. 今日の見てきた!行って来た! オフィス再生公演「正義の人びと」https://t.co/ct4C4pbEL8 https://t.co/ndbFWvGiuu #舞台作品 #演劇 #オフィス再生 #あさがお企画 #あべあゆみ

    2年弱前

  10. 昨日、オフィス再生「正義の人びと」観劇。 劇場の使い方がとても素敵で、美しい演劇でした。 美羽さん、凛として素敵でした。

    2年弱前

  11. 【実測上演時間情報】オフィス再生「正義の人びと」:100分強(7月4日マチネ=3日目・楽前日:全6ステージ中4ステージ目) https://t.co/gNhxK3SFVc #実測上演時間情報 #オフィス再生 #正義の人びと

    2年弱前

  12. 【情報共有】六本木ストライプスペースのオフィス再生「正義の人びと」、受付開始は開場と同じく開演の30分前(全席自由)。 https://t.co/UGBQK2h7Ua #受付開始タイミング #オフィス再生 #正義の人びと

    2年弱前

  13. 【実測上演時間情報】オフィス再生「正義の人びと」:100分強(7月4日マチネ=3日目・楽前日:全6ステージ中4ステージ目) https://t.co/QsFZtnbsQI #実測上演時間情報 #オフィス再生 #正義の人びと

    2年弱前

  14. 【情報共有】六本木ストライプスペースのオフィス再生「正義の人びと」、受付開始は開場と同じく開演の30分前(全席自由)。 https://t.co/FD8TSczth8 #受付開始タイミング #オフィス再生 #正義の人びと

    2年弱前

  15. 六本木ストライプスペースなう。オフィス再生「正義の人びと」3日目すーん♪ 最後列(5列目)上手寄りの席を選択。

    2年弱前

  16. 3日目、本日は13時と19時です 当日券は出ませんので急に行けるって方は直接ご連絡下さいね 劇場でお待ちしております! オフィス再生 「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/1… https://t.co/NMCua5CSmL

    2年弱前

  17. 知人のあゆみさん(@ayu_sherry )が出演中の演劇、「正義の人びと」を鑑賞してまいりました。やはりカミュの戯曲を落とし込んだオフィス再生の演劇はどれも素晴らしい…自分の中を洗われる感覚、現実的なのにそれでいて「これは彼の書… https://t.co/E3vPIdKbIa

    2年弱前

  18. 「正義の人びと」というストレートプレイを観た。ものすごく面白かった…!!役者さん一人一人の迫真の演技が凄くて、正義とは何か?と訴えかけるストーリーも切実だった。好きな演劇の一つになった

    2年弱前

  19. オフィス再生『正義の人びと』@ 六本木ストライプスペース 鑑賞。 それぞれの登場人物の『正義』の名の下の覚悟(の揺れ動く様)が丁寧な演技で描かれていく展開がとても印象的でした。 ストーリー上のシーンに見事にマッチした、劇場の独… https://t.co/ceheIuWCpq

    2年弱前

  20. 【観劇】オフィス再生『正義の人びと』@六本木ストライプスペース https://t.co/12QBQNt5T5 #岩澤繭

    2年弱前

  21.  『正義の人びと』 六本木のストライプハウスで。 前情報なし。カミュ作らしい。 楽しみ★ https://t.co/KtGZalOLZX #オフィス再生

    2年弱前

  22. 2日目です 本日は13時と17時の回、当日券は出ませんので行けるよという方は直接ご連絡下さい ご来場お待ちしております オフィス再生 「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/1… https://t.co/oX3Xseuyll

    2年弱前

  23. いよいよ初日です 当日券は出ませんので今日行けるという方は直接ご連絡下さいね 本日も暑いので気を付けてご来場下さい オフィス再生「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/17時… https://t.co/inytIKVyEM

    2年弱前

  24. 久しぶりのストライプスペース 久しぶりの「正義の人びと」 久しぶりのヴォワノフ 久しぶりの共演者やスタッフの方々 久しぶりだらけの久しぶりの舞台、大好きな大切なものが詰まってます ここに今立てていることに感謝して、力の限り闘え… https://t.co/gQzSijpHkQ

    2年弱前

  25. いよいよ明日からです 2月のロシアの物語、この暑さを忘れさせてくれるかも… オフィス再生 「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/17時 4(月) 13時/19時… https://t.co/WRJbCN6yTD

    2年弱前

  26. 再生「正義の人びと」 観においで!配信やろうかな。 今日!23時すぎくらいから! ゆるっとお話しよー!! それ以外にも近況いろいろ。 みんなのお話も聞かせて😁😁😁 https://t.co/bunVOKywh4

    2年弱前

  27. 公演&出演者情報 その2 原作『正義の人びと』のさらに原作 『テロリスト群像』(岩波書店)を書いたのが アネンコフのモデルであるサヴィンコフです ステパンやヴォワノフは 何人かの人物の要素を合わせたキャラクター 物語の下敷き… https://t.co/75XtcaTKRQ

    2年弱前

  28. ちゃんが出演者紹介を作ってくれたましたよ 『正義の人びと』は 実際に起こった事件の手記を元にした フィクションなんだけど カリャーエフとドーラは実在の人物の名前をそのまま使ってる だからこの3人は 実在の人物なのよね https://t.co/1gi0BQJDCD #岩澤繭

    2年弱前

  29. オフィス再生『正義の人びと』 原作: アルベール・カミュ 演出: 高木尋士 2022/07/02(土)〜07/05(火) @六本木ストライプスペース 🎫 ¥3000 チケットのご予約はコチラへ⬇️… https://t.co/5ElZ4OCfcG

    2年弱前

  30. ○血を売る男 (東演) ○北へんろ、火の殉難、雉はじめて鳴く、正義の人びと、インク、七人の墓友(旅公演) (俳優座) ○東京ストーリー、横濱短篇ホテル (青年座) ○夢たち、子供の時間 (文化座) ○眞理の勇氣(青年劇場)も観たな。。

    2年弱前

  31. @NagisaTenmyouya ○血を売る男(東演) ○北へんろ、火の殉難、雉はじめて鳴く、正義の人びと、インク、七人の墓友(旅公演) (俳優座) ○東京ストーリー、横濱短篇ホテル(青年座) ○夢たち、子供の時間(文化座) …を… https://t.co/ScJy58ObL3

    2年弱前

  32. いよいよ来週から 夏ですが、凍てつく寒さの中の物語 お待ちしております オフィス再生 「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/17時 4(月) 13時/19時… https://t.co/JvpTVO061E

    2年弱前

  33. 『グレイクリスマス』『からゆきさん』『血のように真っ赤な夕陽』『ビルマの竪琴』『ファクトチェック』『ブルーストッキングの女たち』『泰山木の木の下で』『明日』『島』『残火』『きみはいくさに征ったけれど』『郡上の立百姓』『正義の人びと』…

    2年弱前

  34. 気付いたら間もなくなのです また演じることが出来てよかった彼なのです オフィス再生 「正義の人びと」 原作/アルベール・カミュ 7/2(土) 19時 3(日) 13時/17時 4(月) 13時/19時… https://t.co/yRyLUmGCmg

    2年弱前

  35. トランプ米公聴会 日本の政治も決して無縁ではない。 ポストトゥルースの政治が行き着いた剥き出しのファシズムと暴力。 このアリゾナ議会の共和党議員のように抵抗した「正義の人びと」がいた。 Alone in Washington,… https://t.co/YWky6njBUt

    2年弱前

  36. 【こりっちチケットプレゼント!6/17(金)〆切(東京)】 オフィス再生「正義の人びと」7/2(土)~7/5(火)於:六本木ストライプスペース CoRich舞台芸術!: https://t.co/iCugKu1EdH ※ログインし… https://t.co/eGeMLJQBZT

    2年弱前

このページのQRコードです。

拡大