スメル 公演情報 スメル」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 29件中
  • 満足度★★★★★

    [ゴミ] と呼ばれる人間とのかかわりあい
    観劇後、登場人物たちを「ゴミ」と置き換えると、あ!っと視界が開けたような。
    東京にたくさんいる、ニートや夢見る夢子などの「ゴミ」。
    そんなゴミが集まるゴミ屋敷。
    ゴミの世話をすることで寂しさ紛らわしたり。ゴミからの脱却を夢みてみたり。
    自分の手元にあるモノがゴミだと分かって捨ててみたり、客観的にはゴミなんだけど好きになったり。
    そして本当は捨てたくなかった宝物も、ゴミのように捨ててしまった葛藤があったり。
    うん、取捨選択の幅が広すぎる東京って、いろいろ、あるよ。
    ――最近、バニラのような甘い匂いがする。
    それは、ゴミの異臭なんかではなく、ゴミと呼ばれる人たちが集まって織り成す優しいブレンド香なのかもしれませんね。

  • 満足度★★★★★

    とても素晴らしい
    東京生まれ・東京育ちの私にはわからないこともあるだろうが、それでも素晴らしく面白い芝居でした。ただ母娘の葛藤がちょっと淡白だったように思います。もしかしたら次回作につながるのかもしれません。この本をあんなに若い方が書いたとは驚きました。来年の公演が待ちどうしいです。役者さん一人一人が個性的でとても良かった。

    ネタバレBOX

    存在意義・・・誰かに必要とされているから、そこに「住める」ということなのでしょうか?昔はそれが母親であり、今はゴミを片付ける若者たちなのでしょう。必要とされているというよりも、必要だと思い込んでいるだけの関係。母は何故娘と別れたのか?何故娘に手紙を出さなかったのか?次回作で明らかになるのでしょうか?しかし一年後とは長いなあ・・・
  • 満足度★★★★★

    お〜
    1年待った甲斐があった。

  • 満足度★★★★★

    厳然とやわらかな距離感の超越
    初日を観ました。

    完成度の高い作品で
    なにより、シーンごとに伝わってくる
    人同士の想いのしなやかさに心奪われました。

    物語には現実からのデフォルメが加えられているのですが、
    それゆえに、見えるものがあって。
    不要な重さを削ぎ落とした語り口がもたれることはなく、
    でも、想いの交差は、観る側に生々しくやってきて。

    べたな言い方ですが、見事にキリンバズウカの世界に取り込まれてしまいました。


    ネタバレBOX

    登米作劇に魅了されました。
    また、役者が本当によいのですよ。

    ゴミを集めることをやめない女性と、
    そのゴミを整理することによって東京での暮らしを続ける人々、
    さらにはその娘からも広がる人の繋がり・・・。

    架空の条例によってデフォルメされた世界の中に、
    帰る場所があってもその場所に住みつづけたい気持ちや
    住むことができても帰る場所がない不安定な想いが、
    高い解像度をもった表現のなかで観る者を浸潤していきます。
    観客に沁み込んでくる様々な想いには、
    さりげない表層と裏腹に常ならぬ深さがあって。

    人の間の距離感が絶妙。
    で、縮められたとき柔らかな想いが降りてくる・・。
    その色に引き込まれる感じ。

    2回語られる母親の「許す」という言葉が実に秀逸。
    1度目は
    場当たりのようにも思えるのですが
    でも、物語全体をすいこんだようなその重さが
    一瞬遅れて観客におりてくる。
    それがあるから、2度目の「許す」にはやられました。

    人間が抱えたどうしようもないなにかと、
    それが苛むもの。そして癒すもの。
    舞台からやってくる様々な感覚の解像度に目を奪われ
    時間が経つのがあっという間でした



  • 満足度★★★★★

    やっばり、人は人と一緒にいたいんだ
    まず、なんと言ってもフライヤーがカッコいい。素敵だ。
    ここに惹かれた。

    そして、舞台は、フライヤーのように素晴らしいものであった。
    平日夜間に満席なのもうなづける。

    表面に見えるテーマ的なものだけではなく、その根底にある人の姿、特に現代に生きる人の姿・気持ちが浮かび上がってきた。

    ネタバレBOX

    冒頭の「東京都永住禁止条例」についの説明にあたるシーンで、「この説明っぽさは、どうかなのかな・・」と思ったのだが、フリーターの男と都の職員が同窓であることが観客にわかり、さらに葬式シーンが続き、「なんだ?」と思ったあたりから、作者の術中にはまったと言っていい。
    この展開、興味の持たせ方は、「うまいなぁ」と思わず唸ってしまった。

    「東京って人多すぎ」ってなことを言っている自分が東京にいて、まさに多すぎの人々を自分自身が形成している。
    「なぜ東京じゃなきゃダメなの?」と面と向かって訊ねられても返答に窮する人も多いだろう。
    そんな人たち(大多数の観客たち)の気持ちに、ざわっとした空気を送り込むような舞台だったと思う。

    東京一極集中、ゴミ問題に、介護や就職難なんていう今様のテーマと、親子の関係、男女の関係など普遍的テーマをうまく絡めて、テーマ、テーマしすぎず、見事に台詞で世界を紡ぎ出していた。
    台詞の息づかいのようなものがとても素晴らしいと思った。

    そんな表層のテーマとは別に、「人と繋がりたいのだけど、うまく繋がることができない人たち」の哀しさが舞台が進むごとにじわっとやってきた。
    人恋しさとでもいうのだろうか。
    だったら故郷に帰ればいいじゃないか、と言われても「いや、でも・・」と言葉は濁る。
    ゴミ屋敷の清掃で人々はかろうじて繋がり、お金や(危ない)仕事、芸能人になるなんていう淡い夢で繋がる。
    儚い繋がりと知りつつも、それにすがってしまうのだ。

    これって、捨てられないゴミとの関係にも似ているのではないだろうか。
    ゴミだから捨てないと、という気持ちと、いつか何かに使えるのではという気持ち。ゴミとわかっていてもつい拾ってしまうような。

    本編ラスト(?)でゴミ屋敷の女主人が泣き、「さて朝ご飯でも食べるか」と言い放つ強さにちょっと感動しつつ、本当のラスト、というか蛇足ともとられかねないラストでは、さらにもう一度、人が人と繋がりたいという欲求と、人との繋がりの危うさを、皮肉を込めて見せてくれた。

    台詞がよかったのだが、ゴミ屋敷の女主人の台詞も若者言葉にやや引っ張られているように感じた。普段あんなふうにしゃべっているのだろうか。ちょっとだけ気になった。

    前作とゆるい繋がりがあると知ってしまったら、前作も観たくなった。再演してほしい。

    蛇足だが、登場人物たちの名字が、1人を除きすべて世田谷区の地名だった。異なる1人というのが、娘の岡村。
    この疎外感は一体なんだったんだろうか。たぶん意味があると思うのだが。
  • 満足度★★★★★

    サイコー!
    平日にも関わらず、満席。
    ギリギリに行ったので、入れないかとドキドキしました。

    初キリンバズウカでしたが、この芝居に出会えた事に感謝。
    先日、カスガイのリビングを観た際、ちょっと気になっていたのですが、
    行ってよかったです。

    役者は少し力不足な感がありましたが、脚本が良いので
    総合点は高くしました。名作です。
    キリンバズウカ、今後も追っていきますよ!
    公演が少ないのが残念ですが・・・

  • 満足度★★★★★

    今後も期待、キリンバズウカ!
    稲川さんの魅力に、完全に飲み込まれていった自分。
    とっても贅沢な時間でした。

    永住禁止条例という設定に振り回され、
    若者と老女の交換条件があったなら、
    そこは一瞬にして変な利害関係が生まれる。
    その設定全部が、よく出来ている。
    とにかく、設定がすごい。

    そしてとても上手い、役者たちの演技に脱帽。

    とっても、暖かい、いいお芝居だった。

  • 満足度★★★★★

    秀才のつくった傑作
    現在の小劇場の代表作のようだなと感じました。
    ずば抜けて何かがすごいというわけではないのだけれど、丁寧に作られているシーンの重なりに、きっとこの作品は秀才が命を削ってつくった舞台なのだろうなと想像させられ、いとおしくなりました。

  • 満足度★★★★

    2日目だ
    と知らずにいくという、わけわからなさ。

    おもしろかったです。

    キリンはこれからたのしみだと思います。

    ネタバレBOX

    細野のおでこが心配なオヂである
  • 満足度★★★★

    暖かくてぞっとした
    人の暖かさを感じたその次の瞬間なんだか冷たさにぞっとした。あともう一歩踏み込んで欲しかった。

  • 満足度★★★★

    「許し」
    自分は十数回ほど小劇場のお芝居を拝見いたしました。
    今まで拝見した役者の皆さんの多くが大変お若く、その若々しいエネルギーに、30代後半の自分は元気をいただいておりました(吸血鬼的にチューッと)

    しかし今回「スメル」に出演されていた稲川実代子さんの人生スキルに裏打ちされたセリフには、ぐぐっと心を打たれてしまいました。
    人は、許されて生きることで、許して生きていけるんだなぁと。

    拝見できて幸せでした。
    くれぐれも鼻血には気をつけます。

  • 満足度★★★★

    みた。
    違和感の無くあの雰囲気なるのがすごい。役者さんがよかったです。また観たい。

  • 満足度★★★★

    うまいよなぁ
    さすが名のとおった役者さんがそろっているだけあって,そのまま違和感なく日常が目の前にあるって感じの芝居。うまいなぁ!感心させられます。強調されてはいますが,こういう人間たまにいるよなぁってのがあり,感情移入しすぎて観ていて腹を立てたり,ホッとしたりしましたが,時間がたつにつれて人間関係,特に親子の関係がジワッときてせつなくなります。自分の好みのストーリーではありませんが,観に行けてよかったと思っています。

  • 満足度★★★★

    さらっとうまく
    実に軽快な舞台。
    やはりうまい役者が揃っているだけありかなり面白かった。
    コマツ企画の浦井には笑わされっぱなしだった。
    ただひとつだけ。
    それぞれの役の闇の部分になった時、全ての役者が淡白で深さを感じられず、あまりぐっと来なかったのが残念。
    淡白は今の演劇のスタイルなのか?

    キリンはこれからに俄然期待。

  • 満足度★★★★

    いい役者が揃ってますから
    落ち着いてゆったりじっくり観ました。黒岩さんの侘び寂び、浦井さんのキャンキャンする箇所とかもうたまらなく良いのです。自分としては全国各地で芸術が重んじられ、東京に文化が集中し過ぎない時代が来たなら良い水の違う土地へ移動したいのが本音。この人口密度は異常。コンビニ密度も異常。そんなこんな頭をよぎる。その辺りも書くというのをなんかで聞いていたので楽しみにしていました。チラシから想像する母子以外の流れも初心者にも問題なく楽しめ、視点は自由に観られる芝居。作家のバランス感覚◎。役者の息づかいも◎。1時間40分。次も期待。

  • 満足度★★★★

    よいはなしでおわらない
    ラストの暗黒なかんじが意外に効いて

  • 満足度★★★★

    20090712
    ン、)ノ うまい役者ばかり10人くらい集めて誰も殺してないところに演出家さんの腕っ節を感じましたです。

  • 満足度★★★★

    「スミタイ」か?
    稲川さんのセリフ回しの上手さに感心!!!。  全体は初日だったので多少の硬さはあったのかも。親子は決着したようだけど、他の人たちがどうなったのかチョット気になる(住めるのか?)  楽しく観劇しました。後1回観たい!

    ネタバレBOX

    黒岩さん、足が攣ったのは芝居ですかアクシデントですか?
    細野さんのパッチギ!!。に思わず痛い!
    浦井さんの鼻栓、エピローグの鼻血、あの家は毒があるかも?
  • 満足度★★★

    今年一番のもったいない!
    登米戯曲は、設定やツールが面白い。本当にアイディアの人だと思う。
    しかし、それが生きているように見えない印象が強い。
    あくまでキャラクタたちは設定という箱庭の中で賑々しくやっているが、
    別にそんな箱庭がなくてもいいんじゃないの、という印象を与える。
    これでは、もったいないおばけが出てしまう。

    キャストについては何も言うべきことはない。
    ベテランから若手まで取って代わる人が無いといった印象。
    だから「当然面白い」となってしまい、戯曲や演出の成果となりにくい。
    なかなか辛いところだとは思う。

    ネタバレBOX

    東京永住禁止条例は秀逸。そこがいまいち生きないのが惜しい。
    家族物語に落とし込むのは結構だが、それ以外が取り巻きにしか見えない。
    もう少し、端役への気遣いがあってもいいのではないかと。

    カーテンコール後のラストは蛇足の一言。
    綺麗に締めるのが恥ずかしければ、最初から書かなければよい。
    と言わせないほどの、説得力が求められる。
  • 満足度★★★

    初見でしたが、
    なかなかの完成度の高さと


    やはり役者さんがうまかったですね!


    個人的には好きなジャンルの笑いだったので
    満足です。

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