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はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2026/08/15 (土) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 まだ、若い劇団今後に期待。

ネタバレBOX

 2回目公演と経験の浅い劇団のようだが、当パンの説明を読むと矢張り幼さが感じられる。板上は開演後も後景はずっと照明を抑えはっきり見えない。板手前客席側の下手、上手コーナーに工事現場に置かれているコーンが1つずつ置かれ立ち入り禁止にされている。この奥上手には若い女が寝そべっている。体の下には自分の荷物を敷いて居る模様。下手には何やら袋が転がっている。
 一場の登場人物は2名、若い女は可成り酔っぱらって新宿・歌舞伎町の一角で寝込んでしまった模様、そこへ全身黒ずくめの矢張り若い女が現れる、酔っぱらった女が首につけているネックレスに強く惹かれ、欲しいと思い、取り外そうとするが上手くゆかない。その内、女が目を醒ます。酔っぱらっているので呂律が回らない。そんな酔っ払い相手の2人の会話が続く。一場はこの対話が主となるが、酔っ払いを演じることは極めて難しい。自分が実際に拝見した舞台役者でこれをリアルに演じることのできる役者はたった1人。それほど難しい。トライする勇気は認めたいが、基本が全くできていないのも明らかであった。呂律が回らない役を演じながらその表現に全くリアリティーがない。発音、調子、息継ぎの仕方、目の表情、姿勢等々、何れも失格である。酔っ払いのシーンが長いだけに呂律の回らない台詞を喋っていたのが酒の覚める間も置かず素面の発声、発音になってしまったり、目が終始尋常なことも含めて、若い役者がこんな難しい役を長時間演じなければならない脚本をやらせることには無理がある。黒ずくめの女が実は烏であることは、無論想像がつくが、夢幻劇と解するにはリアルに過ぎる。また、役者の身体と演技についてももっとずっと深く真摯な考察が必要であることは言うまでもない。
 二場は、短い場転で奥に隠されていたバーカウンタや椅子、テーブル等が明るくなった板上に明らかになる。矢張り歌舞伎町の場末のバーである。こちらの方が役者たちの演技にリアリティーがあったのは通常のバーでの会話劇として自然だったからである。一場で登場した2名以外にバーの女将が登場、一場で烏と取れる役を演じた女優はより烏色を濃くして人間の台詞としての表現は無い。
 余り褒めることが出来なっかったが、演劇は総合芸術であり、様々な要素が複合的に絡み合って成立しているのみならず、観客に届けて初めて成立する。このような複雑性を抱える表現形式であるから、何を中心に据えて舞台に掛けるかはとても大事で迷う処でもある。然し発表の場となる上演で向き合うのは役者と観客である。従って最も重視すべきはこの上演の場での完成度の高さだということになろう。如何なる戯曲を選び、それをどのように魅せるのか? に向かって総ての関係者が真に向き合わねばならない。経験の浅いことが今回は指摘したような部分に現れたが、裏方スタッフの親切な心遣いや、シナリオの工夫などでは笑いを取るシーンも埋め込まれ悪く無かった。今後の進展を期待している。
MOVE vol.3

MOVE vol.3

朗読×音楽なかがわ・なかがわ

新大久保Siel(東京都)

2026/08/18 (火) ~ 2026/08/23 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

ライブハウスを劇場としてうまく使えていたなーと思いました。劇中劇というか舞台中舞台で、劇中のシチュエーションがバーということもあり、ライブハウスをセットとしてうまく使っていたなーと思いました。たぶん厨房で照明などされていたかと思いますが厨房の中どうなっていたんだろ…と思いました。さて、舞台の内容ですが、ちょっとフォローしずらかったかな…と。それもそのはず、今回の舞台、3つの独立した話のオムニバスだったのですね… シームレスに3つの話が展開されることもあり、逆に3つの話のつながりを無理矢理見つけようしてストーリーを見失いがちでした。それと、隣のライブハウスの音漏れというか振動漏れがちょっと気になりましたね…

第86回「a・la・ALA・Live」

第86回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

座・高円寺2(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/12 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

何度か拝見した中で今回が1番芸達者達。ざ⭐︎大人の学園祭 青春だー!

別れさせ屋の初恋

別れさせ屋の初恋

劇団ぼるぼっくす

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2026/08/14 (金) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ぜったい面白くなる設定なんだけど、丁寧に作られてて、劇中チラシも凝ってて終わってから見直してニヤニヤ。なんだろーあと一捻りあったらハナマル。

はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2026/08/15 (土) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初見の劇団さん。千秋楽を観劇。めっちゃ良かった!

第86回「a・la・ALA・Live」

第86回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

座・高円寺2(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/12 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/08/12 (水) 19:00

 a·la ♪ALA ♪ Live あ·ら ♪ らいぶは、今回で第八十六回と言うことだが、実は今までも何度か観に行ったことがあり、その度に良い意味で、現代版の寄席だという思いを強く感じていた。
 そして今回の公演を観て、中編のSF劇に、その合間に芸能あり、ものまね芸あり、巨大スピーカーを舞台中央に置いて、演者が仮面をつけたり、腕に人形の頭をつけたりして、東南アジアの芸能と現代のテクノロジーとが見事にコラボしたオブジェクトシアター等が織り込まれ、そのごちゃ混ぜ感、各々違う個性や空気感が出ていて、改めて、現代版寄席と私が捉えていたのは、あながち間違ってはいなかったのだと確信した。

 途中度中芸能やものまね芸が入りながら、3場面?ぐらいの中編の劇では、自分が科学者で娘の面倒をほとんど見れていないが、娘のことを誰よりも心配し、娘が間違った方向に行かないためにもと、娘の母親で、恐らくシングルマザーが母親代わりとなる人型お世話ロボットを造り、娘の面倒を見させると言うようなかなりぶっ飛んだ導入部分から始まる。
 しかし娘は、高校で学級委員長になって、成績も優秀だったが、何処か感覚がズレていて、自分のことを「あーし」なんて言う黒ギャル(しかもノリが、明らかに令和ギャルのそれではなく、平成初期のギャルのノリにしか見えない。六本木をギロッポンと言ってみたり、雑誌Eggに出てくるファッションのような格好だったり、パラパラを知っていたり)と勢いで仲良くなり、ギャル語にもハマってしまい、どんどん自分らしく、生き生きと振る舞うように変わっていく。
 そして密かに、昭和のアイドルが好きな娘は、そのギャルの友達と一緒に学校の文化祭でピンク・レディーの『UFO』を歌って踊ろうということになる。
 その前後で、ギャルの友達が六本木で本格的なレッスンまで受けていたアイドルグループに入れたかどうかの連絡が来ていたが、ギャルの友達の家は何故か今時黒電話で、ギャルの友達のお母さんが勝手に迷惑電話認定して出なかったもので、ギャルの友達が電話に出た頃にはアイドルグループのプロデューサーがブチ切れて、アイドルグループに入ることが叶わず、ギャルの友達がお母さんにブチ切れて、お母さんが今時アナログ人間過ぎることが原因だと言うようなことを言い放ち、大喧嘩になると言うようなトラブルがあったり、ギャルと友達だと言うことが科学者の母親に知れ、娘が窮地に立たされるような場面もあったりと、ドロドロな家族ドラマが、中編劇の中で展開されて、中々濃いい内容で、ハラハラドキドキさせられた。
 しかし、そのギャル友達のアナログ人間過ぎる、今時スマホどころかパソコンもろくに使えない母親(そんなんでこの便利でストレスフルな現代社会で生きていけるのか、甚だ疑問ではあるが)が実はという展開に、そういうオチが予想がつかず、意外過ぎて、ただ、ただ驚いてしまった。
 
 描いている世界は何処か懐かしい感じなのに、普通に人型お世話ロボットがいても驚かない、それがさも当然かのように描いているSFの世界観が面白かった。
 主人公たちが生きている世界は下町か中央線沿線のような感じのイメージで描かれているのに、そこに人型お世話ロボットが出てきても、人情家族ドラマにSFの要素がさり気なく入ったという感じで、その2つがバランスを保っていることに、感心してしまった。

 黒電話でオーバーリアクションで驚いて見せ、黒電話に興味津々な、何処か世間知らずな科学者の母親の娘役の島袋ぢぇみさんが、結構高齢なのにそういう高校生役というのが、見た目的にはどう見てもそうは見えないが、そのアンバランス感が大いに笑えた。
 また、ギャルの友達の家に科学者の母親の娘が遊びに来ている場面で、科学者の母親の娘役とギャル友達の母親とを早着替えを繰り返したり、途中声だけになったりして、島袋ぢぇみさんがあたふたと対応しているのが、観ていて馬鹿馬鹿しくて大いに笑えた。
 青木静香さんが人型お世話ロボット役だが、大仰な演技や身振り手振りが多く、声もデカくて元気が良く、どこかムギュさが滲み出ていて、個性が爆発していて、大いに面白く、印象にも残った。
 荒山昌子さん演じるギャルも明らかに高校生には見えず、制服で出てきただけで、痛過ぎて笑えたが、次々に飛び出す、それいつ流行ったっけと言うようなギャル語(明らかに平成ノリ)が飛び出し、強烈な個性が出るキャラに、観ていて飽きなかった。
 
 笑える場面も多く、シリアスな場面ばかり続く訳ではなかったので、大いに楽しめ、肩の力を抜いて気軽に観ることが出来た。
 今の時代、そう遠くない未来にAIが人間を抜き、いつの間にか、人の仕事がAIに取って代わられる。こうしたことがただのSFとも言えなくなってきている時代に、人型お世話ロボットがいる世界はまさに今取り扱うべきテーマだと感じ、感慨深かかった。


 森丸さんによる粋でイナセな江戸の大旦那衆のようなキャラで、山手線の駅をすべて取り入れた「恋の山手線」も中々味わい深くて面白かった。
 しかし、本題の南京玉すだれも放送事故になるレベルの下ネタやぶっちゃけトーク、毒のある客イジリと終始目が離せず、大いに楽しめた。


 ものまね芸のふじきイェイ!イェイ!さんは、宮川大輔のものまねが本家に引けを取らず、さらに誇張したPay Payダンスも大いに盛り上がり、楽しめた。
 マイケル・ジャクソンやニューオリンズジャズのトランペット奏者で歌手のルイ·アームストロングの歌やダンス、トランペットを吹いてる様のものまね、そこにとある要素を混ぜ込んだ細かい芸等、大いに笑えて、盛り上がった。


 オブジェクトシアターは、あさぬまちずこさんによる東南アジアのラオスという国で作品を作っていたと言うだけあって、表現が独特だった。
 舞台中央に巨大スピーカーを置き、その何処か没入感があり、異国情緒がありつつ、時に不穏さも内包する音と照明、可愛らしさとグロテスクさ、不気味さとコミカルさそういったものが内包された仮面や身体として布を使い、その上に人形の頭を乗せたもの等、何処か不条理で、幻想怪奇で、神秘的で、人がほとんど足を踏み入れることの無い森の中の精霊たちの世界を繊細に、時に俗っぽく、それでいて掴みどころがなく、人間の世界で言うところの善悪二元論では測れない世界観を台詞なく展開していて、その独創的な世界観にすっかり引き込まれた。


 

「水平線の歩き方」【Mura.画】

「水平線の歩き方」【Mura.画】

Mura.画

北池袋 新生館シアター(東京都)

2026/07/24 (金) ~ 2026/07/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/07/26 (日) 16:00

演劇集団キャラメルボックスの初演(2008年)・再演(2011年)を観ていたが経年により内容を失念し(爆)、ほぼ初見状態。なのでかかってきた電話の言葉から状況を察したのも「思い出した」のではなく「この種のプロットが好きなのでワカった」的な。
で、この会場に適した演出/演技なので本家がシアターアプルやサンシャイン劇場で上演したことにビックリ(いや。観たのだけれども記憶が……)。
Mura.画演劇研究会としてはこの路線を継続するのかしら? 本公演との両輪(?)どちらも楽しみ♪

おコント

おコント

大統領師匠

萬劇場(東京都)

2026/08/18 (火) ~ 2026/08/19 (水)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

待ってました~!今回も爆笑だったり、ハートフルだったり、もぞもぞしたり、ソワソワしたり、80分の中に大統領師匠の人間味がギュッと凝縮されたショートショートが爆発してました!暑さ吹き飛ぶ!

あゝ同期の桜

あゝ同期の桜

Uncle Cinnamon

三越劇場(東京都)

2026/08/13 (木) ~ 2026/08/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

戦争を描いた作品としてド直球の特攻部隊
「自ら志願」の蓑をかぶった「同調圧力」
史実として彼らの運命がどんなに過酷なのか分かっていても、
こうして丁寧に描かれると激しく胸を打ちます
「生涯を賭けて後世に伝えたい作品」の想いがしっかり伝わってくる公演
勇ましいオープニングで早々に引き込まれます

あゝ同期の桜

あゝ同期の桜

Uncle Cinnamon

三越劇場(東京都)

2026/08/13 (木) ~ 2026/08/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

特攻として立ち向かう青年達の姿を描いた、錦織一清さん演出の作品。
辛い話ですが、登場人物達のキャラクターで、暗くなりすぎず観易かったです(でもやはり涙腺は緩みます)
ストーリーは勿論、役者さん達の熱演、迫力のある音響など観応えがあり、改めて、戦争と命について考えさせられる舞台でした。

アルトゥロ・ウイの興隆

アルトゥロ・ウイの興隆

劇団光合聲

布施PEベース(大阪府)

2026/08/14 (金) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

日本で言う893の蔓延る成長過程で生じる話
ペン🖊️は銃🔫よりも強しは本当?
長年の友情🫂の中で築き上げた信頼は?
長い演劇で有ったが、とても良かった

桜流しのち、晴れ

桜流しのち、晴れ

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2026/08/15 (土) ~ 2026/08/23 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★

杮落とし観劇
8畳の和室を中心とした舞台セットで
だいたい1970年代の子供たちの様相と
令和の今の状況を見せる話で14年前の
作品の再演だそうです
その時作ったDVDも物販に有るとのコト
明るくミュージカルな展開で
歌詞も付いております♫
開演前のBGMが懐かしアニソンでした
イントロで作品が判る自分が
結構コアなアニメオタクだなぁと
自覚させられました♫
テンション高めで子供らを演じる役者さん達
元気良くて楽しめた1時間40分の作品
最前列のみ自由席で後は指定席です

ネタバレBOX

5人の姉弟らが どうも家に付いてるらしい
白い座敷童子と繰り広げる島の衰退の話で
70年代の子供らの日常が丁寧に描かれてた
島はゴミの集積場にされる様で
ほぼ全ての建造物が取り壊される中
兄妹らの末の妹が桜の下に埋められて
座敷童子として皆と過ごしていたという
エピソードが重ねられてゆき
島の最期は基礎工事のみで計画が止まり
コンクリートのみが広がる風景の中
残された桜が今も静かに佇み 何年か後に
島を出た男が戻って桜を眺める処で終演です
卓

風雷紡

小劇場B1(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

生糸の生産で成ってる旧家が
戦後衰退していく様を丁寧に描いていた
約2時間の作品でした
2方向客席で舞台は8畳の畳和室でした
家と蚕を準えて見せる様は
雰囲気的には江戸川乱歩の世界観
みたいな感じがしたなぁと
目が離せなかったです

ネタバレBOX

プロローグでは
もう消化能力も減退した老婆が施設に居る様で
食事にトマトを望むも叶えて貰えず
高価だからと言われてやんわり拒否されても
後から主人が来るから支払いは出来るから
トマトを食べさせてと望む話があり
エピローグでは繰り返された
食事の話の最後
若かりし頃に戻った女性に
男性=主人さんが迎えに来る処で終演となり
それは老婆の見た夢か現実かは
観客の想像に任せたオープンエンドで
幕となっていました

本編は神棚に向い家中の者が玉音放送を聞き
大東亜戦争が終わり日本が負けた事から
話が進んでいきます......
衰退してゆく家に囚われた
最後の血族であるお嬢様が
先の老婆のようで
まだ10代の身で家を残すために
婿をとれと大旦那様に言われて
素直に従えなかった処で
次々と血脈上の人物が亡くなってゆく
ミステリーサスペンスな展開ですが
状況的に犯人は絞り易く
焦点は殺人動機で終盤に明かされます
=家の使用人だった大陸から
大旦那が連れてきた兄妹の妹の方が
家に囚われたお嬢様を家の柵から
解き放つための手段として
家人を毒殺していたとわかるが
自らも服毒して亡くなり
お嬢様の婿となる軍人さんも
お嬢様から離れる事となり
再び会う約束をするのだが
叶ったかはボカされて
エピローグへと続くのでした
大旦那は死後も霊となって
蚕の説明と家の衰退をかけた狂言回しをして
大陸からの兄の方は日本人になりたく
妹の方は日本人が嫌いで
殺人を蜘蛛の生態に掛けた
狂言回しをしてゆく演出でした

舞台がシンプルな分
小道具とか衣装等がしっかりしていて
終盤に舞う桜吹雪は本当に桜の花びら型に
カットされてて感動しました!!
卓

風雷紡

小劇場B1(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

約2時間10分、休憩なし。開演前はちょっと長いな…なんて思ってしまったけど、始まったら舞台と客席が近くて(入って右側の席)見応えありました。終戦直後の旧家の家族、殺人…けして楽しいお話では無いけど演者さん達のテンポの良さで最後まで飽きずに観ることができました。

「TOKYO SLUM」

「TOKYO SLUM」

TRASHMASTERS

上野ストアハウス(東京都)

2026/07/30 (木) ~ 2026/08/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久々の生トラッシュ。この所(約3年)配信映像を観る限りであるが、中津留氏の作劇がセンセーショナル優位からリアリティを土台にしたドラマへ、自然な場面の連なりと問題抽出の秀逸さに感心しきりであったが、あるいは映像鑑賞によるものかと思いきや実演鑑賞でも同じ印象であった。東京スラムとは東京というスラムの意と推察した通り、場所こそある特定の(現実に存在する場所を想起させるが)場所で話が展開するが(しっかり接点のある人間の逸話が並行してでなく一つ一つ積み上がる不可逆な展開をさせながら同じ場所で進んで行くのが見事である)、日本の「今」をガッシと掴んで人物たちなりにコミットさせている。就職難、薄給と過重労働、表面上幾ら取り繕おうと左前の日本経済が、劇では言及されないのに「戦争」というものが近く感じられる。
一方弱さを秘めつつも自分の脚で立ち力強く生きる姿を、現実の洗礼を浴びせながらも敗北に埋もれる滅びの美学に頼らず、盛り過ぎにもならず描かれた。何を大切に生きたいか、心奥で共有し合い、信頼をもって手を携えて行く輪の形成が出来過ぎに見えないのは、人がそのようになり得る理由を踏まえているからなのだろう。
新自由主義の申し子のような「目的無き利潤追求の機械」と化した男が、この芝居ではラスボス的存在だが、彼が数年前立ち上げた人材派遣会社の経営が根本的破綻と背中合わせである事が、辞めて行った主人公の社員との対面により露になる。経営の本質がカネ以前に「人」である、という哲学の後押しあってラスボスは懐柔されるが、現実はそう簡単には運ぶまい。巨大資本と結託した政治が見えない中に構築する「巨悪」は、吹けば飛ぶ派遣会社が人道的経営をしようが、丸腰の我々から搾り取る仕組は維持再生産される。が、スラムのあるこの町で、人が生きる圏内で、仲間が形成され相互扶助がその大層な四文字熟語を持ち出さずとも日常の呼吸の中に息づく風景は、何故か確かなものに見えた。絵空事と一蹴し難い実在感を残した。例外的に飄々とした人物が揃った感はあるが、よくよく思い出してみれば、何十年か前はこういう人間が粋さを競うていたような気もする(バブル期特有の世の風潮であったかも知れぬが。。)
とすれば、物理的豊かさが精神も豊かにしたという事になるか。成長は止まり、貧すれば貪する・・真っ先に貪したのは経済界であろうかな。

マンザナ、わが町

マンザナ、わが町

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2026/07/10 (金) ~ 2026/07/23 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

舞台美術と福井由峰さんの演技が良かったです

卓

風雷紡

小劇場B1(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/08/16 (日) 14:00

心にずし〜んとくるステージ。戦争で多数の人が狂わされた頃の話でしたが、セリフのいくつかは今の時代にも当てはまる示唆に富んだものでした。大きな家の後継者問題、家父長制、戦争の狂気、戦犯狩り、朝鮮史、養蚕、家庭内殺人事件、謎解き、ラブロマンスが1つの卓を囲んで起こる濃い2時間。

卓

風雷紡

小劇場B1(東京都)

2026/08/12 (水) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

演者さんがみんな巧いのでテンポ良く話しがすすんで、だれることなく終幕へ。ミステリーぽい部分もあるけれど犯人はだいたいわかってるので、犯人探しの要素はあまりなく、朝鮮併合から太平洋戦争で運命が狂っていった人達が上手に描かれている。ただ最後まで観ても私にはオープニングの意味が理解できなかったのが難点。

巨匠とマルガリータ

巨匠とマルガリータ

地点

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2026/07/23 (木) ~ 2026/07/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

何年振りかの地点(今調べたら2023年2月以来)はお馴染みKAAT神奈川芸術劇場で。三浦氏の演出舞台としては、一昨年末に新宿FACEで異色の俳優陣による「三文オペラ」があったが(ぶっとんだ演出ではあったが地点とは異なった・・地点的アプローチを体現する俳優としては安部聡子が配されて実際そういった立ち位置を担っていたが、私としては音楽が跳び過ぎで今一つであった)。
さて、KAATの奥行きあるステージには、演技エリアが舞台手前際から縦に長い長方形に設えられている。台状のものが置かれてあったか記憶にないが、そう認識している理由は、可動式の幕が最初は抽象的映像を映して手前に張られているのが、幕幅の端に二本張られたワイヤーに沿って奥へ、また手前へと動かされるそのエリアに当たる事による。幕を吊るワイヤーを這うロープが舞台手前で床に伸びており、俳優がそのロープを動かして幕の位置を変える。両側に二人立つ事もあれば、一人が左右交互に一定幅ずつずらして行く(その間彼は喋り続けている)場合もある。俳優は幕をサイドから回り込んで移動する事もたまにあるが、基本エリアに収まっている格好。
奥行き三分の二あたりの床に照明が置かれ、役者の影を幕に映し出す。幕の切れ目からは人が出入り出来る。幕は一人で両サイドを交互に引っ張る(その間台詞を出し続ける)事もあれば二人で引いていく事もある。幕は映写幕にもなり文字やら何か映像が絶えず流れている。後半幕裏のカメラが捉え加工された役者の姿が映され、顔の表情が抽出された不思議な表現となる。勿論、生ではないが地点に欠かせない音楽家の音も絶えず流れている。

かように刺激的な演出ではあるが、ブルガーコフの本作の内容は(元々不知ゆえ)分からなかった。地点の舞台は作品の梗概を押さえて鑑賞すべし、だ。
これが舞台として成立する理由についても(毎度の事だが)考える。登場人物のキャラクター、性質、職業、属性などは少しずつ解っていくが、人と人の絡み、ストーリーは不明のまま。分からない物を知っていく(知ろうと見ていく)面白さは、「分かる」に至るまでは(上手く導かねばならないが)持続する。分かってしまう瞬間を遠のかせ、謎のままに置くのは、一つの正解なのかも?
しかし人の脳に刻まれるのは人の感情だとすれば、何がしか感情の発露、その欠片が飛散してもいたという事なのだろうとも思う。それは通常登場人物の感情、と思われるが、観客が見ているのは役者自身でもあり、作り手の意図でもあり、創作の意思であり、それらを通じて、つまりそこで起きている現象を通して、ブルガーコフの本作にまつわる何かを受け取っている、と信じたい(ここは信じるしかなく、検証したければ原作に当たるしかない)。

はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ第2回公演『cocktail』

はねやすめ

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2026/08/15 (土) ~ 2026/08/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団初見。これは見応えありの人生相談会話劇。グッときましたね。歌舞伎町のカラスは毎日見上げています。

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