浅草アリス IN WONDERLAND 公演情報 劇団ドガドガプラス「浅草アリス IN WONDERLAND」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     アリスを冠した作品をドガドガはこれまで3回上演しているという。(追記2018.8.24)

    ネタバレBOX

    まあ、ルイス・キャロル作の傑作だから「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を読んだことがない、という文学好きは居まい。元々の原作は、原作者ドッジソンと付き合いのあったアリス・リデルの為に書き下ろされた作品だが、数学者であったドッジソンは一見ナンセンスとも取れる数々のエピソードに、深い意味とイギリスの伝承童謡集であるマザーグースのナンセンスを巧みに融合した為、結果的に読む者のイマジネーションを極大化し世界文学の位置を獲得した。その一例を挙げておこう。有名なマッドパーティーに参加しているメンバーだが、帽子屋、アリス、三月兎、眠り鼠である。帽子屋がマッドなのは、当時大流行したシルクハットの素材であるフェルトを加工する工程で水銀を用いた為その毒性に脳を損傷した者が多かった為であり、3月兎は発情期の雄兎、眠り鼠は寝てばかりで現とも夢とも知れない世界の住人である。アリスは体が延び縮みしたことでアイデンティティーが不如意な状態であった。何れもその参加資格を充分に持ったキャラクター設定という訳だ。無論、イギリスの慣用句に関連している部分もある。
     このナンセンス煌めくファンタジーは、今作のベースという程の位置は占めていないように思う。余りにも多くの要素が必然性なく並置された感があって統合感に欠けるのである。何時ものメンバーが欠けていることも、今回はアンラッキーであった。無論、座長の丸山 正吾氏の陰日向での厚いフォローと、歌も踊りの切れも演技力も大きく成長した大岸 明日香さんの活躍も見物だが、矢張り要諦は、脚本のプロットがナンセンスはナンセンスなりの必然的展開を持っていることだろう。プロットの練り方を今一歩深めることができれば、更に面白い作品に仕上がるように思う。
     

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    2018/08/19 09:49

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  •  更に面白い作品になりますよう。
    皆さんお体に気をつけつつ楽まで
    走って下さい。
              ハンダラ 拝

    2018/08/24 22:44

     ☆4つは、全体の収束点がばらけたという印象を持った点にあります。この点は追記で書きますが、いつものメンバーが欠けたり新たなメンバーが出演したりでご苦労も多いことと思います。が、楽まで突っ走って下さい。
                                   ハンダラ 拝

    2018/08/19 09:55

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