空行 公演情報 劇団アレン座「空行」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    美しくビジュアルでぼやかした作品ではないかと、多少ためらって劇場に向かいましたが観に行って本当によかった。
    7歳で親に売られた娼婦。実際に存在する話という事でビックリ、外国ではありますが。

    私の想像では、あまりにも苛酷な現実を生々しくではなく、少女のフィルター(眼)を通して描かれた世界の舞台じゃないかと思ったのですが、どうだろう。
    その世界は、精神が壊れてしまわぬよう防衛本能が働いてか、浮遊した水に抱擁されている様でもあり、彼女を汚していく大人達は卑劣ながらも、皆どこか絵になるくらいカッコよく映し出されていた様に感じます。
    そして彼女と一緒に働く少女や、初恋の少年は人間らしさを共有できる貴重な存在であり、後に悲劇が待ち構えていたりもしますが、常に作者の想いが彼女らを見守っている様にも感じました。

    照明が特徴的で、複雑な光が常に変化していき、特に差し色の蛍光ブルーがいい感じ。
    好みこそあるかもしれませんが、ハードな内容に反して、危うげながらも美しい光に溢れた印象が残る不思議な作品でした。

    アフタートークのある回でゲストは津田寛治さん。
    観劇後の感想もさすがでしたが、映画やテレビドラマ(警視庁捜査一課9係)の話を中西良太さんと熱く語りまくり、なかなか貴重な時間でした。

    席を潰してまで舞台を贅沢に広くとり、3方向どこからも観やすくなっているのに空席が幾つかあったのは勿体なかったです。

    0

    2017/05/27 14:27

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大