15 Minutes Made Volume12 公演情報 15 Minutes Made Volume12」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-20件 / 27件中
  • 満足度★★★★★

    楽しかった
    今回初めてこの企画を観劇。

    とても、Mrs.fictionsの今村さんの趣旨が素敵。

    劇団名は聞いたことがあっても

    全ての劇団を観にいく事はなかなか、難しい。

    6団体も、一気に観る事が出来るなんて、本当にありがたい企画。




    今回は

    第27班
    20歳の国
    The end of company ジエン社
    シンクロ少女
    MU
    Mrs.fictions




    私、参加の劇団の公演は

    ほとんど今まで観たことが無い新参者状態です。










    Mrs.fictions 『ミセスフィクションズの祭りの準備』

    ぞわっと、色んな意味でぞわっとした。

    まだ、ほとんど公演を観たとは言えない回数のMrs.fictions。

    でも、この話が少し毛色が違うモノなのかな?と感じた。

    岡野さんの優しさオーラが消されていて

    舞台上で感じられなかった。

    なにか、シャットアウトしてる人の役なのだからかもしれないが

    眼の中に見えているはずの「優しさ」オーラが見えなかった。

    「辛い」「悲しい」「寂しい」ってオーラが強く出ていた気がする。

    芝居だから、演技だからきっと、その登場人物の心象がそうだったのだろうと。

    そうして、今村さんの台詞が、逆に物凄く「温かさ」を携えて、

    岡野さんへ向けられていた。

    最後は、「あ!」とも、「どき!」とも思った。

    少し、解釈が違うかもしれないが

    届かない恋心も、胸に痛かった。

    触れたいけど、触れられない。

    でも、傍にいることが出来ればそれだけでいいって、気持ち。




    20歳の国『消えないで、ミラーボール』

    一瞬、どっち?と思わせる背中越しの4人の男子。

    通夜で参列?

    結婚式?

    どうやら、結婚式だったようで、何故か勝手にホッとする。

    (通夜だと、居たたまれなくなる=悲しい気持ちになり過ぎる)

    みんな、彼女(マネージャー)の事が好きだったのか。

    そうか、そうか、青春だな。

    どうも、母親的視点で観てしまう。

    あんな甘酸っぱい青春時代で無かったから、どこかで

    俯瞰で観てしまってるのかもしれない。

    ひとまず、globeの唄が暫し、頭から離れなかった。







    MU『HNG』

    「エロの瞬発力、半端ない!!」

    面白かった。

    ある意味、ホンとしてすぱっと、他者の心の拠り所にまったくそぐわない

    芝居だからあり得る面白さって感じで好きでした。

    エロに対しての取り締まるっていうポイントが

    何となく他人の事にとやかく言ってる今の時代に

    かぶってるような気もした。




    出演者皆さん上手いのですが、個人的に

    加藤隆浩 さん。お声も素敵だけど、良かった。あの表情。

    なんか、びしって芝居は締まる感じというか、芯が通る空気感の俳優さんだった。




    第27班『夏の灯り』

    20歳の国の青春とは、また少し違った

    甘酸っぱい感じ。

    でも、迂闊にもラストにほろっと来てしまった。

    三つ子の役をしていた俳優さんが、丁度いいクッションになる役割で

    良かった。




    The end of company ジエン社『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』

    一番、考えた劇団。

    というか、色んな伏線というか、本意が上手く

    汲み取りにくかった。

    考えるというよりも、感じ、それを少し時間をかけて

    自分のフィルターでこして

    残った感情がこの劇団さんと合うか、合わないかで

    分れるな~と思った。

    私は機会があれば、本公演を観たいかな。




    シンクロ少女『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』

    最初「?」だったのが、ぐいぐい、来ました!

    引き込み方が、物凄くパワーがあって、好きなタイプです。

    でも、この引き込み方は

    ある程度俳優の力がないと、シラケた感じになるのでシンクロ少女さんは

    上手い俳優さんが多いのかな?と思った。

    下敷きになる映画は観てないのだが

    それなしでも、笑った。

    今回観劇して

    何だか、久々、嬉しい気分。

    色んな雑念を持たず、ただ、観る芝居が、面白かった日は宝。

    気持ちの宝物が増える感じ。







    来月も同じ王子小劇場でVol・13が開催。

    そちらも楽しみ。


  • 満足度★★★★★

    初見3団体
    小劇場観劇が3ヶ月ぶりでした。短編だけど各団体の面白さに触れて楽しい時間を過ごせました。

    ネタバレBOX

    「ミセスフィクションズ」 ラスト忌村の顔は捨犬の顔ではなかった。
    「20歳の国」初見。 私、お葬式かと思っていた。
    「MU」 タイトルからして笑える。SEXのトラウマって有りますよね。
    「第27班」初見。屋台で笑って。ラスト切なくて。
    「ジエン社」初見。台本買いました。
    「シンクロ少女」 こんなに笑えるシンクロにビックリ。

    「再生ミセスフィクションズ」DVD届きました。何度観ても飽きません。
  • 満足度★★★★★

    遅くなってすみません
    感想、ブログに書きました。
    http://ameblo.jp/kangeki-jyoshikai/entry-12049348901.html

  • 満足度★★★★★

    盛夏
    面白い。150分(休憩10分+AT)。

    ネタバレBOX

    ミゼスフィクションズの祭りの準備(Mrs.fictions)
    いじめられっこだった忌村(今村圭佑)とそれを助けたことのある犯野(岡野康弘)。部屋の前の園児がうるさいと虐殺を計画する犯野。決行前日、手製の爆薬を仕込んだ犯野がナカジ(いじめっ子)にいじめられてたことが判る…。
    序盤の園児虐殺宣言で違和感を覚えつつも、ちょこちょこ笑わせつつ、犯野の不満の捌け口の無さと忌村の同調(という名の愛?)に持っていく、しめっぽくもちょっとだけ暖かい話。いじめられてたことを隠してた犯野が寝た後、タバコを爆薬に放るラスト、それを選んだ忌村の無言の哀しさがよい。

    消えないで、ミラーボール(20歳の国)
    サッカー部マネのあさみ(湯口光穂)の結婚式で集まった、元部員4名の男の過去回想と結婚式での余興。
    4人ともあさみへの(男女的な気持ちだけでなく)プラスな気持ちを抱えつつ、結婚式でglobeを歌う姿に(そんな経験ないけど)共感してしまう。客席を披露宴会場の客席かのような空気感を作れたのが上手かった。面白かった。

    HNG(MU)
    野外エッチを取り締まる自警団とすき家でエッチを楽しむ男女とそれをレビューする男と、すき家のワンオペの話。
    親のエッチを目撃したせいで性に潔癖になった男(古屋敷悠)とバツイチ子持ち彼女(井神沙恵)の話とか、男の反動で野外エッチにハマる妹(星秀美)の話と、あとワンオペの話とかあって盛りだくさんながらしっかり纏まってた。笑えるトコもけっこうあったし。ドビュッシーとかの下ネタもナチュラルに入ってたし。すき家の見下され加減も良かった。

    夏の灯り(第27班)
    お祭りデートに誘ったが前髪が変だと会いにいかないサヤカ(初野祐奈)とそれに付き添うトモキ(鈴木研)。喚くサヤカをよそにカズマ(富田喜助)を呼び出し二人はデートに向かい、トモキは花火も見ず、独りうなだれる…。
    屋台のにーちゃんとカズマの会話のユルさと、サヤカとトモキのギャンギャンしたやりとりの舞台。実はサヤカの視力がほとんどなくて…というのを最後にわからせるのが上手いなと(涙のミスリードとか)。人物紹介の映写で、序盤にもあった「君が好き」をもってくるのも、ラストの花火のシーンをグッと引き締めてた。

    私たちの考えた墓に入る日の前日のこと(ジエン社)
    東京で死んだ(で流された?)死んでるさん(伊藤忠聡)の話。
    いわゆるお墓でなく共同墓地という、ちょっと距離のある事柄についての奇妙な舞台。人物の関係性でなく、舞台の一体的な感覚で捉えると、ちょっと面白い。

    性的人間(シンクロ少女)
    官能小説家(泉政宏)と妻ミツコ(坊薗初菜)と弟子でミツコと浮気した黒田(横手慎太郎)の話。
    どこかで一度見て、その時も面白いと思ったけど、今回も面白かった。笑いのとり方も抜群だし、官能小説家が愛(の理解)に苦しむ様も見ごたえあり。ラストのドラムとPC入力とかの演出と演技の、崩し方もまた充実してた。

    いい作品群だった。
  • 満足度★★★★★

    ステキな2時間
    それぞれに特徴があり、全体として楽しめました。

    ネタバレBOX

    15分で6チームが共演する企画ではどうしても意外性とか衝撃的なシーンで笑いを取った方が記憶に残り易いのは仕方のないことだと思います。

    そういう意味では、顔に白いゲル状の液体を付けたMUの『HNG』は、しらーっと普通に進行する中で顔を見るとつい笑ってしまうといった印象に残るシーンがあって面白かったです。

    Mrs.fictions 『祭りの準備』  子供の頃いじめられていた青年二人が爆弾攻撃をした後で自爆しようと計画する話。最後のオチはミエミエでしたが、アイウエオ順の昆虫食はグッドアイデアでした。

    20歳の国 『消えないで、ミラーボール』  高校の時のマネージャーに当時も今も思いを寄せる同級生の話。死んじゃったのかと思わせるところが、えっなんだーで、素敵でした。

    MU 『HNG』  HはNGと言って公園など人前でのセックスを取り締まるボランティア組織HNGと、特にセックスを極端に嫌う青年の話。

    第27班 『夏の灯り』  夏祭りに誘われた男の話。男はウキウキしているわけでもなく、彼女を慕う別の男が世話を焼く不思議さなどがありましたが、ラストで全て納得できました。

    The end of company ジエン社 『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』  東京で起きた大災害でどこか遠くの海岸にまで流された多くの死体や物と、それを片付けるボランティアたちの話。海岸が茨城の海岸であることは終演後中野さんから聞きました。この作品は他と異質で、だからこそこういう企画のアクセントになって良いことだと思いました。

    シンクロ少女 『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』  官能小説家の私生活を描いた話。徳橋みのりさんのような素敵な妻を持ちながら気付かない小説家や哀れ。
  • 満足度★★★★★

    隙がない6団体、笑いが強い回
    隙がある「すき家」の話はありましたが・・・
    初観劇のジエン社さん27班さんも含め、どれも個性的で楽しかった。
    前半の締めがMU,後半はシンクロさんと好きな劇団が
    期待以上の笑えて、劇団さんらしい作品を見せてくれました。
    性癖話は下品じゃなければ男女で笑いが起きますね
    最初のfictionnsさんの静かな入りに二十歳の国、の青春話は
    27班の上手い恋愛話(切ない)とバランス良い感じで
    15分になった理由も知る事が出来ていい回でした。
    終わりの回でのMUも再度笑わせてくれましたよ

  • 満足度★★★★★

    六者六様
    好みもそうでないものも15分なので、観やすいです。
    5団体が初見でしたが、どれも楽しかったです。

    3団体上演で10分休憩。
    合計で2時間くらい。 
    (後日ネタバレ追記予定)

  • 満足度★★★★★

    贅沢な公演
    とても面白かった!

    ジエン社のみ初見の劇団だったが、6団体共に色が出て面白かった。

    特に第27班とMUが好みだった。

    この企画は色んな劇団を知れるショーケースになっているので
    演劇を初めて見る方とかに特におすすめだと思う。

    個人的には、好きな劇団ばっかりだったので、一日で観れるなんて
    とても贅沢な公演だった。

    各団体の次回作が早く観たくなって運営の思うツボだな(笑)

    やっぱり岡野さん、横手さんが好き。

    来月のVol.13も楽しみ!!

  • 満足度★★★★★

    待ってました、15 Minutes Made!
    最大のお目当てがMrs.fictionsであることは言わずもがなですし、ダークな一面が拝見できて大満足です。
    食わず嫌いしていたMUが、どんな感じであるか分かって収穫でした、面白かったです。エビス駅前バーの一人芝居で拝見したきりのジエン社は、同時多発会話が面白い体感でとっても楽しかったです。来月のVol.13も楽しみです。

  • 満足度★★★★★

    濃密で贅沢な約2時間
    15分なんて、ぼんやりしてたらあっという間に過ぎてしまうだろう。そんな短い時間の中で上演された6つの作品は、いずれも、それぞれの世界、それぞれの物語をきっちり立ち上げて見せてくれた。そういう濃密で贅沢な約2時間。

    トップを飾った『ミセスフイクションズの祭りの準備』は、これまで拝見してきたMrs.fictionsとは違う手触りもありつつ、でもいかにも彼ららしい、と思える作品だった。

  • 満足度★★★★

    有意義な企画
    複数の団体の個性、作風を垣間見ることが出来てよかったです。

    団体から次の団体への転換にもう一工夫あると、もっと良かったです。あと、実際には全ての団体が15分以上だったような気がします。

  • 満足度★★★★

    好企画!
    この企画3年ぶりとか。
    そんなに期間が空いていた印象はなかった。
    いろんな劇団や団体が短編を上演する企画は結構あるからかもしれない。
    しかし、この企画はそういった中にあっても、レベルの高い好企画であると思う。

    ネタバレBOX

    全部見終わって思ったのは、「本気度が高い」ということがある。
    15分だと一発ネタで笑わせておしまいというのが多そうだが、そうではない。
    どの劇団も、この企画を軽く考えていないし、戦闘モードにあるな、と受け止めた。

    それぞれの感想を以下に書く。

    ■Mrsfictions『ミセスフィクションズの祭りの準備』★★★★★
    幼稚園で行われるお祭りの日に、かつてのいじめられっ子といじめっ子が、ダイナマイトを手に襲撃し自爆しようとするキツイ設定のストーリー。
    当日パンフを後から見ると、それぞれの役名は実名を使っているのかと思っていたら、忌村、犯野となっていた。音で聞いたらわからないやつだった。
    犯野を演じた岡野康弘さんは、ヒゲを含めてその風貌が地元のセンパイ風で、ナイス!
    しかし、実は…という展開がいい。
    今村圭佑さんの、ちょっと捻れたキャラも面白い。
    大口開けて笑うというより、ヒリヒリするような笑いが支配する舞台だ。
    オバQ音頭のタイミングもいい。2人の関係とそれぞれの境遇に音頭が響き、哀愁さえある。
    ラストは、そういう感じになるんですよね、と、まあ落ち着くところに落ち着いた印象。
    2人の掛け合いのテンポがいい。さすがに主催団体だけあって、手慣れた語り口。
    コタツがとても悲しい。


    ■20歳の国『消えないで、ミラーボール』★★★★★
    前の団体からの転換から、うまく本編につなげた。
    後ろを向いた座席の選択が上手い。
    他の役者の顔が見えない分、それぞれの回想シーンに集中できる。
    ミラーボールは輝いていたであろう、彼らのその時代の象徴にも見えた。
    彼らが再び集まる理由は一体何か、と少しのドキドキがあった。
    絶妙な感覚で、微妙な感情を表現していた。
    特にラストの、あの感じは素晴らしい。
    数人いる部員の中で、「実は…」の告白合戦の中で、てっきり「笑い」担当かと思っていたら、しっかりと伏線になっていて、彼がラストに浮かんでくるのだ。
    この劇団は、まだ観たことがないが、この作品を観て、是非観たいと思わせた。


    ■MU『HNG』★★★★★
    他の団体が、15分という枠の中で、限られた人数で作品をつくっていたのに対して、MUは総力戦の印象だ。
    最初に登場した人数でストーリーが繰り広げられるのかと思ったら、あとから3人も出てきた。
    後から出てきた3人のうちの、2人のおじさん(安東信介さん、森久憲生さん)のキャラが卑怯だ(笑)。
    いかにも、な感じしかしない。
    すき家での「カラミ」シーンは爆笑モノだ。イヤらしいのに笑えてしまう。
    また、もう1人のおじさん・加藤隆浩さんの、一見真面目そうな風貌が効いている。
    ラスト、ドビッシーのアレが顔に掛かったのならば、普通拭き取るだろう。しかし彼は真顔でそのままでいる。
    「ああ、これはみんなに見てほしかったのだ」と思ってしまった。結局変態なのである(笑)。
    「すき家」の設定は、イヒヒと笑ってしまった。ハセガワさんらしい、上手いところ突いてきた。
    ネタとしては少々古いのに、それを古く見せないのは、前面にしないからだろう。そういうところがMUらしくていい。
    ラストに2人がトイレに行くシーンは、「一体どうなるのか?」と観客を思わせてハードルを上げすぎたか、少し軽かった。確かに、ねじ曲がった性癖たちの中で、ストレートな恋愛を見せてくれていたのだが。
    わずか15分とは思えない、詰め込み方と展開に、MUの短編力の強さを感じた。


    ■The end of company ジエン社『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』★★★★
    15分なのにしっかりとジエン社だった。
    台詞の重ね方。特にシンクロが鮮やか。
    「死んでるさん」という死んでる人が、墓に入る前に、うろうろしながら、自分となんらかの関係があったらしい人たちと話をする。
    この作品では、ジエン社お得意の同時多発的な台詞が、内容的にもマッチしていた。
    つまり、今までの作品では、時間と空間は演出によってねじ曲げられていて、(虚構も含め)重なり合っていたが、今回は違う。
    「死んでるさん」は、死んでるらしいから、時間も場所も(たぶん)関係ないのだろう。
    「死んでるさん」にかかわる3人同士は直接会話をすることはない。「死んでるさん」を軸に会話と物語が回る。
    「死んでるさん」の話(聞き取り)は、まったく捗っているように思えず、彼の目指す先もわからない。
    動かない自転車がそれを象徴するようだ。
    自転車は置き去りにされて、「死んでるさん」は去る。
    そして3人は「死んでるさん」のいた場所に集う。
    「死んでるさん」にとっては、それが悼むことになるのではないか、と思うのだ。自転車が墓碑銘となる。
    「死んでるさん」役の伊神忠聡さんの、ダウナーな感じで、彼が黒っぽい中心となって舞台の上にあるようでよかった。


    ■第27班『夏の灯り』★★★
    好きな男と初めてデートができるようになったにもかかわらず、前髪を切りすぎたから会えないと言い出す女の子に対して、好意も持っている男が励まし、なだめる。それと併行して、彼女を夜店の屋台をハシゴして待つ男がいる、というストーリ。
    とにかく、めんどくさい女だな、と思って観ていたら、ラストに一転する。
    そういう隠されていた真実が、笑いの方向ではないほうへ、すべてを覆してしまうような感じはあまり好きではない。特に難病モノ的なものは。途中に挟まれる屋台のシーンとのトーンもちぐはぐに感じてしまった。
    しかし、男の女の子との関係を強調する、(冒頭と)ラストに字幕で、切なくなるストーリーとなる。

    ■シンクロ少女『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』★★★
    なんらかのオチがあると思っていたので、てっきり「妻の浮気は、小説家の旦那に小説を書かせるための嘘だった」とかいう感じになるのかと思っていたら、違っていた。
    小説家の旦那が、1人空回りしていく様が、ヒステリックな感じにヒートアップしていく。
    もう、事実がどうでもいい感覚で、妻と黒田が本当にいるのかどうかさえ、どうでもよくなっていく感じがとてもいい。
    だったら、もっとスラップスティック度を増して、さらにヒートアップして、狂っていくところまで持っていってほしかった。
    妻役の坊薗初菜さんの、落ち着いた感じが小説家のヒートアップと対照的で、とてもマッチしていた。



    さて、6作品を観て帰りながら、「自分だったらラストはどうしたか」と考えてしまった。
    ……と、以下に団体ごとに書いたのだが、今読んだら深夜のラブレター的に、バカみたいなので(笑)、削除しました。
    悪しからず。
  • 満足度★★★★

    ①Mrs…☆4 ②20歳…☆3.5 ③MU…☆4 ④第27班…☆5 ⑤ジエン…☆4.3 ⑥シンクロ…☆4.3
    (各団体についての個人的評価)
    ①Mrs…☆4
    役者2人の演技と、場(シーン)の雰囲気が良かった。

    ②20歳…☆3.5
    前半のああいうシチュエーションにはちょっとあこがれますね。

    ③MU…☆4
    ああ、まさかこんなドラマ性が…!と思いました。

    ④第27班…☆5
    あと2回は観たい。作品全体も良かったし、鈴木さんとゆうなさんの演技がとても良かった。

    ⑤ジエン…☆4.3
    最後列の席に座っていたけれど、出演者が全員、視界の中にすっぽりと収まってくれて、
    この席で観やすかったと思いました。
    ストーリーなど全部は理解出来なかったけれど、空間の使い方や、歌の使い方が良かったと思います。

    ⑥シンクロ…☆4.3
    台詞そのものの言葉の使い方や、音楽の使い方など、演出面がおもしろくて良かった。

    (その他)
    全団体に共通する部分の舞台美術…☆5
    とても良かった。どの団体の作品にもちゃんと合ってたと思う。それでいて、今回の15mmの舞台美術としてちゃんと個性を出せてたと思います。

  • 満足度★★★★

    粒揃い
    目当ては、シンクロ・20歳・ジエン社。6分の5が面白いって、かなりの確率じゃない?

  • 満足度★★★★

    良い出会い
    フェスを体験!
    良い劇団、役者さんに出会えて楽しみがアップ。
    あと、15分という時間が演劇で一番良い部分を楽しめる感じで是非演劇を観ない人に行ってほしい。

  • 満足度★★★★

    楽しめた
    それぞれに楽しめた。僅差ながら単純に好みで…第27班、Mrs.fictions、ジエン社、20歳の国、シンクロ少女、MUの順かな。真逆の人、凄く沢山居るだろうな(ーー;)

    ネタバレBOX

    Mrs.fictions『ミセスフィクションズの祭りの準備』
    15分に笑いと哀感を詰め込んでの衝撃のラストにヤられた。流石15分の名手。

    20歳の国『消えないで、ミラーボール』
    お得意の青春群像劇なんだが、ちょっと尺が短い事に苦戦している印象。

    MU『HNG』
    観るのは2作目なのだが、多分個人的に合わない可能性がある。下ネタの扱い方がどうしてもしっくり来ない。

    第27班『夏の灯り』
    ラストへの持って行き方が上手かった。初野祐奈のセリフも効いていて。SAF+での初見の印象が刷新された。機会があれば再度観に行きたい。

    ジエン社『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』
    初見。噂に聞いていた同時多発会話はとても印象的。個別を追わない事で個別が観えてきて、衝撃的だった。次回作を観たいと思わされた。

    シンクロ少女『性的人間あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』
    パワーあって面白い部分もあったのだが、下ネタがあまり笑えなかった事と15分の使い方がちょっと好みに合わなかった。
  • 満足度★★★★

    みてきた
    初見の第27班がよかったですね、筋はよくわからなかったけど。
    フィクションズは、冒頭のため眠くすこし意識がなかったのでコメントできません。
    評判のよいMUは僕にはコントっぽく思えました。
    シンクロはハンドパワーみたいなのが、ちょっとバードマンぽかったです、坊薗さんは声がいいですね、今回はじめて気づきました。
    20歳は、”受け止めました”のポーズがラグビーのフェアキャッチの姿勢だったんですけど、サッカー部の設定とは驚きました。

  • 満足度★★★★

    好きな企画
    こういう企画、やっぱり自分は好きなんだなと思います。
    実は20歳の国以外は初見と言う、名前は知っていたけれど観たかったところばかりだったのでそれも良かったです。

    15分短編で6団体が次々と。
    こういう形は打率が悪いときついのですが、とても楽しめました。
    アフタートークで20分より15分は更に難しい、という話が出ていましたがどこも本当にきちんとした作品でした!
    唯一知っている20歳の国はらしい作品にもなってたと思うけれど、他のところはどうだったんだろう?

    ネタバレBOX

    Mrs.fictions
    『ミセスフィクションズの祭りの準備』
    細かいけれどプルタブ開けずに乾杯したのは気になった。
    最後はさすがに予想が付いたけれど、二人の関係は良かった。


    20歳の国
    『消えないで、ミラーボール』
    学生の飲み会ノリな面白さ。馬鹿らしいと思いきや結構ぐっと来ていた。
    集団の中で皆が好きな女の子(嫌味の無い感じ)、良かったと思う。
    それぞれの思い方とかも。


    MU
    『HNG』
    性犯罪は本気で怖いと思う人がいるのでそれは残念だった。
    これ、嫌な人いるんじゃないか、は考えちゃうんですよね。
    性癖の部分だけであったらもっとゲラゲラ笑えたと思う。


    第27班
    『夏の灯り』
    文字で説明していたのはちょっとだけ卑怯だと思った。
    けれど、観にくい高い位置に表示していたので、無くてもと思って作られてたかも、どうなんだろう。
    説明無くて伝わる方が好みです。


    The end of companyジエン社
    『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』
    フワフワとしていて、そして自分もフワッと観てしまったので、しまった置いてかれてしまった。
    それぞれが勝手に話している様なあの感じ好き、だけど、もうちょっと分かりやすい話でやったのを観たいと思った。


    シンクロ少女
    『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』
    面白かった。初見の中で、本公演を一番観たいと思ったのはここ。
    ただ、割りと無理矢理終わらせた感を一番感じたのもここだったり。
  • 満足度★★★★

    6団体
     各団体が持ち時間内で短編1作品を上演するオムニバス形式の舞台。(追記後送)

    ネタバレBOX

    Mrs.fictions「ミセスフィクションズの祭りの準備」
    苛める者、苛められる者のヒエラルキーをピラミッド構造で表し、登場人物2人がこの関係にあり、且つ、此処で苛め役をしている者は、一つ上の階層では、最下位の苛められる者であることを示しつつ、追い詰められた者の陥る“暴発”を描く。特徴的なのは、暴発を通り過ぎた一瞬に見せる追い詰められた者の態度に恰も他人事のような雰囲気が感じられる点で、このことで逆に、当事者の傷の深さが感じられる。
    20歳の国
    「消えないで、ミラーボール」
     高校サッカー部マネージャーと部員達との解逅。思春期のセンチメンタルジャーニーといった趣の作品だ。ジャーマネは、引退試合に8-0でぼろ負けしたサッカー部紅一点の女子部員。男の子達の矢張り、憧れではある。名を“あさみ”という。引退試合後、皆と会えなくなると泣くあさみに対して、その後、付き合う者、別れ、傷ついたあさみを慰める者、告ろうとして、はにかみ果たせぬ者、「皆を集めて」と願うあさみに酷い言葉を投げつけた者などが婚礼披露宴に招かれ、友人として芸を披露する。
    MU
    「HNG」
     H NG。つまり、Hは駄目よ!!とタイトルを解説すべきなのか? なわきゃあるまい! ってのが、テーマの作品。だって、Hしなきゃ大人という感じにならないだろうし、ガキも出来にゃ~。でも、世の中には、正義だか何だかを振り回して色々やりたがる手合が多い。で、このエリアでは、他人の前でHをする連中を取り締まる自警団を結成した。成績の最も良いのが悠、鼻が利くのは、幼い頃、両親が、ベランダや子供の目の届く所で頭の二つある怪獣になっている所を何度も見てトラウマになっているからのようだ。因みにシェイクスピアではないが、ガキの頃、そんな物一人で見たら、そして回りにそのような経験を持つガキが居なけりゃ、そりゃトラウマになるだろうよ。
     いずれにせよ、スペルマを掛けまくる変態や、見られることで興奮するカップルの現場へ出掛け、その模様をネット上で実況・公開する矢張り変態観察者、無論、人目のある場所でHしたがる変態カップル等々、歪なキャラが多数登場する。落ちは想像に任せるが、楽しめる作品だ。
    第27班
    「夏の灯り」
    The end of companyジエン社
    「私たちの考えた墓に入る日の前日のこと」
    シンクロ少女
    「性的人間あるいは(靴がもたらす予期せぬ奇跡)」
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2015/07/08 (水)

    『ミセスフィクションズの祭りの準備』(Mrs.fictions)。
    実は、団体名のfictions(フィクション)をfriction(摩擦、不和、衝突)と勘違いしてました。ですが、話の内容的には、まんざら的外れでもなかったようです。

    『消えないで、ミラーボール』(20歳の国)。
    直球ど真ん中の「青春グラフティ」。オッサンのオイラ、ちょい照れ臭い気分で拝見させてもらいました。女子マネ役の湯口光穂さん、親しみ深い雰囲気に好感が持てました。

    『HNG』(MU)
    下ネタ満載のおはなしでしたが…笑えました。役者さん達の確かな演技と、構成のしっかりしたホンのおかげで、ソフィスティケーテッド(洗練)されたワンシチュエーション・コメディ見ているような…「錯覚」に陥りました(苦笑)

    『夏の灯り』(第27班)
    サヤカのシーン、カズマのシーン…舞台上では、この2人のシーンが交互に展開され、それぞれに笑いを誘うのですが、ラストで一転…世俗の垢にまみれたオイラでさえ、胸にグッと来ました。今宵(8日)の観客席で、拍手がイチバン熱かったように思われました。

    『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』(The end of companyジエン社)
    死者が生者へ・生者が死者へ、一方的に・双方向にセリフを交わす・セリフが重なる、あるいは沈黙の時が流れて…ストーリーらしきモノがあるというよりも、汗ばむ夏の日の午後、畳み部屋で寝っ転がったまま、つげ義春なんかの頁をめくっている気分にさせられた15分間。個人的には6本中、最も印象に残った作品でした。

    『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』(シンクロ少女)
    田山花袋・大さじ1杯、江戸川乱歩・大さじ1.5杯、吉本新喜劇200ccを混ぜて、フードプロセッサーにかけたような作品。
    ミツコ役の徳橋みのりさん、シアター風姿花伝で拝見して以来となりますが、美人さんだなあ♪と思いながら観てました。

    以上、好みはヒトそれぞれかと思いますが、6作品とも、なかなかの高水準。
    小劇場演劇の良質なエッセンス、味わってしまったお陰で、今後、観劇する舞台に求める「合格ライン」、一気に上がってしまったようです。全く困ったもんデス(苦笑)

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