15 Minutes Made Volume12 公演情報 15 Minutes Made Volume12」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
21-27件 / 27件中
  • 満足度★★★★★

    盛夏
    面白い。150分(休憩10分+AT)。

    ネタバレBOX

    ミゼスフィクションズの祭りの準備(Mrs.fictions)
    いじめられっこだった忌村(今村圭佑)とそれを助けたことのある犯野(岡野康弘)。部屋の前の園児がうるさいと虐殺を計画する犯野。決行前日、手製の爆薬を仕込んだ犯野がナカジ(いじめっ子)にいじめられてたことが判る…。
    序盤の園児虐殺宣言で違和感を覚えつつも、ちょこちょこ笑わせつつ、犯野の不満の捌け口の無さと忌村の同調(という名の愛?)に持っていく、しめっぽくもちょっとだけ暖かい話。いじめられてたことを隠してた犯野が寝た後、タバコを爆薬に放るラスト、それを選んだ忌村の無言の哀しさがよい。

    消えないで、ミラーボール(20歳の国)
    サッカー部マネのあさみ(湯口光穂)の結婚式で集まった、元部員4名の男の過去回想と結婚式での余興。
    4人ともあさみへの(男女的な気持ちだけでなく)プラスな気持ちを抱えつつ、結婚式でglobeを歌う姿に(そんな経験ないけど)共感してしまう。客席を披露宴会場の客席かのような空気感を作れたのが上手かった。面白かった。

    HNG(MU)
    野外エッチを取り締まる自警団とすき家でエッチを楽しむ男女とそれをレビューする男と、すき家のワンオペの話。
    親のエッチを目撃したせいで性に潔癖になった男(古屋敷悠)とバツイチ子持ち彼女(井神沙恵)の話とか、男の反動で野外エッチにハマる妹(星秀美)の話と、あとワンオペの話とかあって盛りだくさんながらしっかり纏まってた。笑えるトコもけっこうあったし。ドビュッシーとかの下ネタもナチュラルに入ってたし。すき家の見下され加減も良かった。

    夏の灯り(第27班)
    お祭りデートに誘ったが前髪が変だと会いにいかないサヤカ(初野祐奈)とそれに付き添うトモキ(鈴木研)。喚くサヤカをよそにカズマ(富田喜助)を呼び出し二人はデートに向かい、トモキは花火も見ず、独りうなだれる…。
    屋台のにーちゃんとカズマの会話のユルさと、サヤカとトモキのギャンギャンしたやりとりの舞台。実はサヤカの視力がほとんどなくて…というのを最後にわからせるのが上手いなと(涙のミスリードとか)。人物紹介の映写で、序盤にもあった「君が好き」をもってくるのも、ラストの花火のシーンをグッと引き締めてた。

    私たちの考えた墓に入る日の前日のこと(ジエン社)
    東京で死んだ(で流された?)死んでるさん(伊藤忠聡)の話。
    いわゆるお墓でなく共同墓地という、ちょっと距離のある事柄についての奇妙な舞台。人物の関係性でなく、舞台の一体的な感覚で捉えると、ちょっと面白い。

    性的人間(シンクロ少女)
    官能小説家(泉政宏)と妻ミツコ(坊薗初菜)と弟子でミツコと浮気した黒田(横手慎太郎)の話。
    どこかで一度見て、その時も面白いと思ったけど、今回も面白かった。笑いのとり方も抜群だし、官能小説家が愛(の理解)に苦しむ様も見ごたえあり。ラストのドラムとPC入力とかの演出と演技の、崩し方もまた充実してた。

    いい作品群だった。
  • 満足度★★★★

    みてきた
    初見の第27班がよかったですね、筋はよくわからなかったけど。
    フィクションズは、冒頭のため眠くすこし意識がなかったのでコメントできません。
    評判のよいMUは僕にはコントっぽく思えました。
    シンクロはハンドパワーみたいなのが、ちょっとバードマンぽかったです、坊薗さんは声がいいですね、今回はじめて気づきました。
    20歳は、”受け止めました”のポーズがラグビーのフェアキャッチの姿勢だったんですけど、サッカー部の設定とは驚きました。

  • 満足度★★★★★

    初見3団体
    小劇場観劇が3ヶ月ぶりでした。短編だけど各団体の面白さに触れて楽しい時間を過ごせました。

    ネタバレBOX

    「ミセスフィクションズ」 ラスト忌村の顔は捨犬の顔ではなかった。
    「20歳の国」初見。 私、お葬式かと思っていた。
    「MU」 タイトルからして笑える。SEXのトラウマって有りますよね。
    「第27班」初見。屋台で笑って。ラスト切なくて。
    「ジエン社」初見。台本買いました。
    「シンクロ少女」 こんなに笑えるシンクロにビックリ。

    「再生ミセスフィクションズ」DVD届きました。何度観ても飽きません。
  • 満足度★★★★★

    ステキな2時間
    それぞれに特徴があり、全体として楽しめました。

    ネタバレBOX

    15分で6チームが共演する企画ではどうしても意外性とか衝撃的なシーンで笑いを取った方が記憶に残り易いのは仕方のないことだと思います。

    そういう意味では、顔に白いゲル状の液体を付けたMUの『HNG』は、しらーっと普通に進行する中で顔を見るとつい笑ってしまうといった印象に残るシーンがあって面白かったです。

    Mrs.fictions 『祭りの準備』  子供の頃いじめられていた青年二人が爆弾攻撃をした後で自爆しようと計画する話。最後のオチはミエミエでしたが、アイウエオ順の昆虫食はグッドアイデアでした。

    20歳の国 『消えないで、ミラーボール』  高校の時のマネージャーに当時も今も思いを寄せる同級生の話。死んじゃったのかと思わせるところが、えっなんだーで、素敵でした。

    MU 『HNG』  HはNGと言って公園など人前でのセックスを取り締まるボランティア組織HNGと、特にセックスを極端に嫌う青年の話。

    第27班 『夏の灯り』  夏祭りに誘われた男の話。男はウキウキしているわけでもなく、彼女を慕う別の男が世話を焼く不思議さなどがありましたが、ラストで全て納得できました。

    The end of company ジエン社 『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』  東京で起きた大災害でどこか遠くの海岸にまで流された多くの死体や物と、それを片付けるボランティアたちの話。海岸が茨城の海岸であることは終演後中野さんから聞きました。この作品は他と異質で、だからこそこういう企画のアクセントになって良いことだと思いました。

    シンクロ少女 『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』  官能小説家の私生活を描いた話。徳橋みのりさんのような素敵な妻を持ちながら気付かない小説家や哀れ。
  • 満足度★★★★

    ①Mrs…☆4 ②20歳…☆3.5 ③MU…☆4 ④第27班…☆5 ⑤ジエン…☆4.3 ⑥シンクロ…☆4.3
    (各団体についての個人的評価)
    ①Mrs…☆4
    役者2人の演技と、場(シーン)の雰囲気が良かった。

    ②20歳…☆3.5
    前半のああいうシチュエーションにはちょっとあこがれますね。

    ③MU…☆4
    ああ、まさかこんなドラマ性が…!と思いました。

    ④第27班…☆5
    あと2回は観たい。作品全体も良かったし、鈴木さんとゆうなさんの演技がとても良かった。

    ⑤ジエン…☆4.3
    最後列の席に座っていたけれど、出演者が全員、視界の中にすっぽりと収まってくれて、
    この席で観やすかったと思いました。
    ストーリーなど全部は理解出来なかったけれど、空間の使い方や、歌の使い方が良かったと思います。

    ⑥シンクロ…☆4.3
    台詞そのものの言葉の使い方や、音楽の使い方など、演出面がおもしろくて良かった。

    (その他)
    全団体に共通する部分の舞台美術…☆5
    とても良かった。どの団体の作品にもちゃんと合ってたと思う。それでいて、今回の15mmの舞台美術としてちゃんと個性を出せてたと思います。

  • 満足度★★★★

    好企画!
    この企画3年ぶりとか。
    そんなに期間が空いていた印象はなかった。
    いろんな劇団や団体が短編を上演する企画は結構あるからかもしれない。
    しかし、この企画はそういった中にあっても、レベルの高い好企画であると思う。

    ネタバレBOX

    全部見終わって思ったのは、「本気度が高い」ということがある。
    15分だと一発ネタで笑わせておしまいというのが多そうだが、そうではない。
    どの劇団も、この企画を軽く考えていないし、戦闘モードにあるな、と受け止めた。

    それぞれの感想を以下に書く。

    ■Mrsfictions『ミセスフィクションズの祭りの準備』★★★★★
    幼稚園で行われるお祭りの日に、かつてのいじめられっ子といじめっ子が、ダイナマイトを手に襲撃し自爆しようとするキツイ設定のストーリー。
    当日パンフを後から見ると、それぞれの役名は実名を使っているのかと思っていたら、忌村、犯野となっていた。音で聞いたらわからないやつだった。
    犯野を演じた岡野康弘さんは、ヒゲを含めてその風貌が地元のセンパイ風で、ナイス!
    しかし、実は…という展開がいい。
    今村圭佑さんの、ちょっと捻れたキャラも面白い。
    大口開けて笑うというより、ヒリヒリするような笑いが支配する舞台だ。
    オバQ音頭のタイミングもいい。2人の関係とそれぞれの境遇に音頭が響き、哀愁さえある。
    ラストは、そういう感じになるんですよね、と、まあ落ち着くところに落ち着いた印象。
    2人の掛け合いのテンポがいい。さすがに主催団体だけあって、手慣れた語り口。
    コタツがとても悲しい。


    ■20歳の国『消えないで、ミラーボール』★★★★★
    前の団体からの転換から、うまく本編につなげた。
    後ろを向いた座席の選択が上手い。
    他の役者の顔が見えない分、それぞれの回想シーンに集中できる。
    ミラーボールは輝いていたであろう、彼らのその時代の象徴にも見えた。
    彼らが再び集まる理由は一体何か、と少しのドキドキがあった。
    絶妙な感覚で、微妙な感情を表現していた。
    特にラストの、あの感じは素晴らしい。
    数人いる部員の中で、「実は…」の告白合戦の中で、てっきり「笑い」担当かと思っていたら、しっかりと伏線になっていて、彼がラストに浮かんでくるのだ。
    この劇団は、まだ観たことがないが、この作品を観て、是非観たいと思わせた。


    ■MU『HNG』★★★★★
    他の団体が、15分という枠の中で、限られた人数で作品をつくっていたのに対して、MUは総力戦の印象だ。
    最初に登場した人数でストーリーが繰り広げられるのかと思ったら、あとから3人も出てきた。
    後から出てきた3人のうちの、2人のおじさん(安東信介さん、森久憲生さん)のキャラが卑怯だ(笑)。
    いかにも、な感じしかしない。
    すき家での「カラミ」シーンは爆笑モノだ。イヤらしいのに笑えてしまう。
    また、もう1人のおじさん・加藤隆浩さんの、一見真面目そうな風貌が効いている。
    ラスト、ドビッシーのアレが顔に掛かったのならば、普通拭き取るだろう。しかし彼は真顔でそのままでいる。
    「ああ、これはみんなに見てほしかったのだ」と思ってしまった。結局変態なのである(笑)。
    「すき家」の設定は、イヒヒと笑ってしまった。ハセガワさんらしい、上手いところ突いてきた。
    ネタとしては少々古いのに、それを古く見せないのは、前面にしないからだろう。そういうところがMUらしくていい。
    ラストに2人がトイレに行くシーンは、「一体どうなるのか?」と観客を思わせてハードルを上げすぎたか、少し軽かった。確かに、ねじ曲がった性癖たちの中で、ストレートな恋愛を見せてくれていたのだが。
    わずか15分とは思えない、詰め込み方と展開に、MUの短編力の強さを感じた。


    ■The end of company ジエン社『私たちの考えた墓に入る日の前日のこと』★★★★
    15分なのにしっかりとジエン社だった。
    台詞の重ね方。特にシンクロが鮮やか。
    「死んでるさん」という死んでる人が、墓に入る前に、うろうろしながら、自分となんらかの関係があったらしい人たちと話をする。
    この作品では、ジエン社お得意の同時多発的な台詞が、内容的にもマッチしていた。
    つまり、今までの作品では、時間と空間は演出によってねじ曲げられていて、(虚構も含め)重なり合っていたが、今回は違う。
    「死んでるさん」は、死んでるらしいから、時間も場所も(たぶん)関係ないのだろう。
    「死んでるさん」にかかわる3人同士は直接会話をすることはない。「死んでるさん」を軸に会話と物語が回る。
    「死んでるさん」の話(聞き取り)は、まったく捗っているように思えず、彼の目指す先もわからない。
    動かない自転車がそれを象徴するようだ。
    自転車は置き去りにされて、「死んでるさん」は去る。
    そして3人は「死んでるさん」のいた場所に集う。
    「死んでるさん」にとっては、それが悼むことになるのではないか、と思うのだ。自転車が墓碑銘となる。
    「死んでるさん」役の伊神忠聡さんの、ダウナーな感じで、彼が黒っぽい中心となって舞台の上にあるようでよかった。


    ■第27班『夏の灯り』★★★
    好きな男と初めてデートができるようになったにもかかわらず、前髪を切りすぎたから会えないと言い出す女の子に対して、好意も持っている男が励まし、なだめる。それと併行して、彼女を夜店の屋台をハシゴして待つ男がいる、というストーリ。
    とにかく、めんどくさい女だな、と思って観ていたら、ラストに一転する。
    そういう隠されていた真実が、笑いの方向ではないほうへ、すべてを覆してしまうような感じはあまり好きではない。特に難病モノ的なものは。途中に挟まれる屋台のシーンとのトーンもちぐはぐに感じてしまった。
    しかし、男の女の子との関係を強調する、(冒頭と)ラストに字幕で、切なくなるストーリーとなる。

    ■シンクロ少女『性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)』★★★
    なんらかのオチがあると思っていたので、てっきり「妻の浮気は、小説家の旦那に小説を書かせるための嘘だった」とかいう感じになるのかと思っていたら、違っていた。
    小説家の旦那が、1人空回りしていく様が、ヒステリックな感じにヒートアップしていく。
    もう、事実がどうでもいい感覚で、妻と黒田が本当にいるのかどうかさえ、どうでもよくなっていく感じがとてもいい。
    だったら、もっとスラップスティック度を増して、さらにヒートアップして、狂っていくところまで持っていってほしかった。
    妻役の坊薗初菜さんの、落ち着いた感じが小説家のヒートアップと対照的で、とてもマッチしていた。



    さて、6作品を観て帰りながら、「自分だったらラストはどうしたか」と考えてしまった。
    ……と、以下に団体ごとに書いたのだが、今読んだら深夜のラブレター的に、バカみたいなので(笑)、削除しました。
    悪しからず。
  • 満足度★★★★

    粒揃い
    目当ては、シンクロ・20歳・ジエン社。6分の5が面白いって、かなりの確率じゃない?

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