匂衣(におい) ~The blind and the dog~〈当日券あり!〉 公演情報 匂衣(におい) ~The blind and the dog~〈当日券あり!〉」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    浅い
    次の展開になりホッとはしました。

    ネタバレBOX

    人間が犬を演じることにいつまでも気付かないとしたら馬鹿馬鹿しい、嫌だなと思っていましたが、彩香は二日目くらいには気付き、新たな展開となりホッとしました。

    しかし、気付いてしまえばストーリーは終わりで、新たな展開としては物足りなさを感じました。あれほど犬の固有の匂いに拘っていた母親ですが、新しい犬を買ってくるまでの繋ぎに過ぎなかったというのもおかしな話でした。映画に連れて行くのに化粧してあげていなかったとしたらそれも変でした。

    そもそも、他人がこの人は大好きな人の死を、この場合は犬ですが、受け入れられないと決め付けるのは不遜です。

    目の見えない彩香が匂いと手と尻尾の感触で愛犬を、ホムが残り香が残っているのかもしれない自室で別れてしまった恋人を、それぞれが見えないものを感じるという共通点は、意外性もあり少し素敵でしたが、わざとらしくもありました。
  • 満足度★★★★

    タイ・ヴァージョンも見事でした
    以前観た韓国ヴァージョンに勝るとも劣らない出来。韓国よりもタイの方が地理的にも言語的にも遠いのか、その分のギャップは感じましたが。これからも再演を繰り返してほしい名作です。タガログ語やマンダリンなんかで演じてもいいと思うし。

  • 満足度★★★★

    すべてにバランスのとれた舞台
    ストーリー、演出、役者、照明、音、すべてにバランスのとれた舞台で、
    「上質な芝居を観ている」という充実感がありました!

    また、パーカッションがとても効果的に使われていたのが印象に残りました。

  • 満足度★★★

    内容的には本当にファンタジーでしたが
    芝居上の嘘も容認できる内容に満足できました♪

    ちょっと犬とか飼うのもいいかなぁとか思えた約90分

    ネタバレBOX

    わりとどうにもならない状況でも、人の優しさが加わると生きるのは楽になりよなぁ・・・。とか思った話で、結局娘さんはハナっから騙せずに。母の優しさを受け入れるというオチに加えて、主人公のホムさんの彼氏も現実にはもう去っていた(死別ではないですよ)という落涙な内容でありました。基本洋間のワンルームでの舞台セットを上手に使い分けてたりして演劇的にも楽しめたデス。

    妙に耳に残る劇中BGM=太鼓の音は生演奏の「ジャンベ」のようで、
    終演後の舞台挨拶で出て来てくれた奏者さんが持っていました♪
  • 満足度★★★★

    優しい嘘の残酷さ
    初観劇の劇団さんであったが、楽しめました。
    脚本、役者さんが素晴らしく、観劇後に優しくなれる作品。
    公演中なので、以下ネタバレで。

    ネタバレBOX

    愛犬を交通事故で失ってしまった全盲の愛娘の為に、母がタイ人の役者さんに犬の演技をしてもらい、愛犬が生きている事にしてもらう。
    通常この手の話は、序盤はバレずに中盤以降にバレてとなるが、演技初日にバレてしまう。これが当たり前だと思うし、この段階で面白いなと思った。
    ここからは、嘘をつく人達の葛藤と、嘘をつかれる少女の嘘と分かっていながら、そのまま続ける虚無感が何とも言えない深みをもたらす。
    最後は、薄々わかっていた愛犬の死を知り、自分の殻にこもっていた少女が前に進み出す悲しいけど暖かい作品。
    タイ人の役者さんと日本人の彼氏との仲良い感じも、最後に意外な事実がもたらされ、これも少女の前に進む姿とは本質的には重なり、味わい深い。

    個人的には、最後のダンス?シーンが好きです。

    この舞台の成功は脚本に加え、役者陣の演技であると思う。
    出てくる役者さんは少ないが、皆それぞれ深みのある演技をされていて、
    とても素晴らしかった。
    特に、彩香役の山村さんは難しい役所を見事に演じられ、光一郎役の鈴木さんの温かい演技が目に留まった。
    ホム役のナルモンさんは可愛くピュアな感じで、後藤田夫人役の橘さんは力強く凛とした姿が素敵でしし、万丈役の泉さんと厳島役とパーカッションをやられた広田さんの存在が、重く暗くなりがちな舞台に笑いと彩香にあたえたような安らぎを与えている。
    実に見事な座組だと思いました。

    観て良かったと思える舞台でした。







  • 満足度★★★★★

    ネホリーとハホリー☆
    (^^)/金曜の夜、下北沢で
    [劇団印象-indian elephant-]の
    【匂衣(におい) ~The blind and the dog~】
    を観てきました☆
    面白かったです。
    「目の見えない娘のために、愛犬の役を演じる」
    という設定からの物語。
    意外な展開の連続に、舞台ファンも満足☆
    細かい笑いも入れながらの、ストーリー展開もナイス!
    役者さんたちも、魅力たっぷりです♪
    観劇日記をブログに書きました。

  • 満足度★★★

    コミュニケーションの階層性
     舞台の高さの問題や演出面で、例えば、あそこでなぜ踊りだすのかといった疑問が残るところはありました。しかし、シンプルな物語構成の中で、匂衣と記憶の介在を前面に押し出して、いわばコミュニケーションレベルの階層性といったものを観る者に強く意識させてくれる見事な舞台作品だったと思います。

    ネタバレBOX

     内容からいえばしゃがみこんでの演技がかなりの見せ場ということになるのですが、その肝心なところの演技(特に舞台前方での演技)が後方の席からだと舞台の高さが低すぎるため埋没してほとんどみえなくなっていました。いくらよい演技でも観客にみえなければなんの意味もありません。




  • 満足度★★★★★

    演劇好きに受ける作品

     初演は2010年4月。韓国の役者とのコラボレーションであったという。演出家が、随分悩んだ時期の作品だ。今回は、タイの役者とのコラボレーションである。日韓の差異以上に大きな差異を持つ日タイとのコラボは、果たしてどんなテイストを産み、どんな間と、表現を我々に観せてくれるか。その快い緊張も楽しめる。日本語に習熟しているハズの日本の役者だけでやっても無論、役者の身体や個性で様々なテイストが生まれる。それが、生き物としての芝居である。日によっても、回によっても、無論同じ物は二度とない。当たり前すぎる程当たり前のことなのだが、そのような微妙なテイストをキチンと、演出家が個々の役者から引き出し、役者は、己の役を、物語が要請する必然的な形をキチンと押さえたうえで過不足なく表出している。主演の彩香役、山村 茉梨乃 ホム役のナルモン・タマプルックサー、光一郎役の鈴木 穣らの演技が、より強い感情を観客に惹き起こせるように、母役の橘 麦、万丈役の泉 正太郎、厳島とパーカッション担当の広田 豹が、適確な表現に徹している点も見逃せない。

    ネタバレBOX

     
     殊に、嘘と真と矛盾のバランス、全盲の少女の鋭敏な感覚と明晰な頭脳が、ほんのちょっとした、齟齬から、真実を暴いてゆく過程の緊張感や、嘘を見抜いた後、事実を受け入れ、精神的な成長を遂げてゆく彩香の姿と、幼い自分と愛犬、ヨソベエへの訣別を表し、次へのステップを踏み出す象徴ともなるダンス表現は圧巻である。
    更に、終章、光一郎とホムの別れの場面、10数える場面で1,2,3,4~と日本語で数えて来たホムが、7からは、母語のタイ語で数を数えてゆくシーンも粋で、彼女の哀しみを澄みきった海水の哀しみのように深く苦い着地点に導く。この別れを告げた、男の狡さ、優しさを表現した鈴木 穣の役作りも素晴らしい。
     作品の内容は、とても微妙で、センシティブなものだし、上演中なので、内容については、これ以上触れない。
  • 好みでは無いが素敵な作品
    下北であんな作品を観るとは思わなかった。
    一言でいうなら、ピュア。

    あやか役の女優さんは器用だなと思った。
    タイの方や営業マン役の方など身体を使える俳優であることはわかったけれど、表現方法がミスマッチな感じがした。

    好みでは無いが素敵な作品。

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